
はじめに
ソフトテニスの試合では、シューズの種類やデザインにも細かな規定が定められています。特に全国大会や中体連(中学校体育連盟)の大会では、シューズの選び方を誤ると出場できないケースもあります。この記事では、公益財団法人日本ソフトテニス連盟(JSTA)の規定をもとに、ソフトテニスシューズのルールや選び方、注意点をわかりやすく解説します。
大会では「テニスシューズ」かつ「公認メーカー品」を選ぶのが基本
まず押さえておきたいポイントは、ソフトテニスの大会では「テニスシューズ」の着用が必須であり、特に全国大会では日本ソフトテニス連盟(JSTA)公認メーカーの製品が推奨されています。
また、コートの種類や大会のルールに応じたモデルを選ぶことも重要です。

ソフトテニスシューズの主な規定
以下の表は、JSTAが定める主なシューズ規定をまとめたものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| シューズの種類 | テニスコートを傷つけない「テニスシューズ」のみ使用可 |
| 公認メーカー | 全国大会では日本ソフトテニス連盟公認メーカー推奨(例:ヨネックス、ミズノ、アシックスなど) |
| コート別シューズ | クレー・オムニ(砂入り人工芝)・インドア用など、サーフェスに応じて選ぶ |
| デザイン規定 | 華美な装飾・左右色違いは禁止(中体連規定あり) |
| ロゴ表示 | メーカー名・ロゴの箇所数に制限はないが、過度な広告は禁止 |
| 大会ごとのルール | 主催者が定める「ローカルルール」が存在する場合あり |
公財)日本ソフトテニス連盟公認用具用品および施設造成会社一覧

安全性と公平性を守るためのルール
① コート保護と選手の安全性
テニスシューズはコートを傷つけず、滑りを防ぐ設計になっています。特にオムニコートでは「砂入り人工芝」に対応したソール(靴底)が必要で、他の靴でプレーすると転倒やケガの原因になります。
② 公平な競技環境の確保
大会では、用具による性能差をできるだけ減らすことが重視されています。特定メーカーのカスタム品や、スポーツシューズ以外の靴を使うことはルール違反になる場合があります。
③ チームとしての統一感
中体連や高体連の大会では、ユニフォームやシューズのデザインの統一が求められることもあります。華美な蛍光色や左右異色のシューズは「チーム全体の見栄え」を損なうため、避けるよう指導されることが多いです。

大会での実際のルールと対応
公益財団法人日本ソフトテニス連盟の全国大会
- 使用できるのは「テニスシューズ」または「ソフトテニス用」と明記されたモデル。
- 公認メーカー品の使用が推奨される(※2025年時点ではヨネックス、ミズノ、アシックスなどが主流)。
- 連盟公式サイトで最新の公認メーカーリストを確認可能。
中体連(中学校体育連盟)の大会
- 意図的な左右色違いは禁止。
- 蛍光色(ネオンカラーなど)の靴・紐・ウェアは禁止されることが多い。
- 地区や学校によって判断基準が異なるため、顧問の先生を通して事前確認が必要。
高体連・大学連盟の大会
- 基本的には連盟の規定に準ずるが、学校指定モデルがある場合も。
- 一部の私立校では、指定ブランド(例:YONEX・MIZUNO)の統一シューズが採用されている。

コート別シューズの選び方ガイド
| コートの種類 | 特徴 | 適したシューズ |
|---|---|---|
| オムニコート(砂入り人工芝) | 日本で最も多い。滑りやすく砂が舞う。 | 「オムニ・クレー兼用モデル」推奨。グリップ力と耐摩耗性が重要。 |
| クレーコート(土) | 欧米では主流。湿気で滑りやすい。 | 「クレー専用」ソールを選択。細かい溝と柔らかいゴム素材が◎。 |
| ハードコート(アスファルト系) | 全米オープンなどで使用。摩耗が激しい。 | 「オールコートモデル」や「ハード専用」タイプを選ぶ。 |
| インドアコート(体育館) | フローリングなど滑りやすい。 | 「室内用」または「インドア専用」モデルを履き替え必須。 |
ソフトテニスシューズの選び方と注意点
サイズとフィット感
- ソフトテニスは横方向の動きが多いため、幅広で安定感のあるモデルが好まれます。
- 靴の中で足が動くとプレー精度が落ちるので、0.5cm小さめでもフィット重視が基本。
ソール(靴底)の構造
- ソールのパターン(凹凸)によって、グリップ力や滑り止め性能が変わります。
- オムニコート用の「粒状ソール」は砂をかき分けて滑りを防ぎます。
素材と軽さ
- 軽量設計のモデルは素早いフットワークに有利。
- 一方で耐久性に欠けることもあるため、週5日以上練習する選手は耐久モデル推奨。
人気メーカーの特徴比較
| メーカー | 特徴 | 人気モデル例 |
|---|---|---|
| ヨネックス(YONEX) | 日本ソフトテニス連盟の主要公認メーカー。軽量でクッション性が高い。 | パワークッションソニケージ、エアラスダッシュ |
| ミズノ(MIZUNO) | 安定性と耐久性に優れた設計。中学生から社会人まで幅広く人気。 | ウエーブエクシード、ウエーブクロス |
| アシックス(ASICS) | フィット感とサポート性能が高い。インドア用にも強い。 | ゲルレゾリューション、コートFF |

よくある質問(FAQ)
Q1:一般的なスニーカーで試合に出られますか?
A:出場できません。テニスコートを傷つける恐れがあるため、必ず「テニスシューズ」を使用してください。
Q2:メーカーが違っても大丈夫?
A:公認メーカーであれば問題ありませんが、全国大会では連盟リストに掲載されているメーカーを推奨します。
Q3:左右で違う色の靴紐はNG?
A:意図的な左右異色は規定違反になることがあります。大会要項を確認してください。
まとめ:大会前に「大会要項」を必ず確認しよう
ソフトテニスのシューズ規定は、「安全性」「公平性」「統一感」を守るために定められています。
特に中体連・高体連・JSTA主催大会では、シューズの種類やデザインの違反が即失格になることもあります。
大会前には以下のチェックリストを確認しましょう。
✅ 「テニスシューズ」であること
✅ 公認メーカー(YONEX・MIZUNO・ASICSなど)であること
✅ コート種類に合ったソールを選んでいるか
✅ 派手すぎる色・左右異色を避けているか
✅ 参加大会の「要項」「服装規定」を事前確認しているか
これらを守ることで、安心してプレーに集中できる環境が整います。
特に初心者や学生プレイヤーは、指導者やショップスタッフに相談して、ルールに合った最適な一足を選びましょう。

