
はじめに
ソフトテニス界で「最高峰」と称される大会――それが全日本ソフトテニス選手権大会(天皇杯・皇后杯)です。
男子は「天皇賜杯」、女子は「皇后賜杯」として開催され、全国のトッププレーヤーが集結します。
本記事では、天皇杯ソフトテニスの出場資格や大会の特徴、出場までの流れをわかりやすく解説します。これから全国を目指す選手や、観戦を楽しみたいファンにも役立つ内容です。

出場資格は「実力+資格+推薦」が鍵
天皇杯ソフトテニスに出場するには、単に強いだけではなく、日本ソフトテニス連盟が定める公式資格と大会実績、推薦条件を満たす必要があります。
全国の都道府県予選を勝ち抜くことはもちろん、技術的な認定資格や推薦制度も重要なポイントです。

日本一を決める“公式最高峰”だから
天皇杯・皇后杯は、日本ソフトテニス連盟(JSTA)が主催する公式戦の中で最も格式の高い大会です。
そのため、出場者には以下のような厳しい条件が設けられています。
| 区分 | 出場条件 | 詳細説明 |
|---|---|---|
| 公認審判員資格 | 必須 | 日本ソフトテニス連盟公認の審判資格保持者であること |
| 技術等級 | 2級以上 | 技術等級制度で2級以上を取得していること |
| 大会実績 | 必須 | 都道府県大会・全日本選手権などで一定の成績を収めていること |
| 連盟推薦 | あり | JSTAまたは学連会長による推薦を受けた選手 |
| 外国籍選手 | 不可 | 原則として日本国内選手のみ対象 |
このように、「実力」だけでなく「資格・推薦・所属」が問われる点が、天皇杯ならではの特徴です。

出場までの流れと実際のステップ
では、実際に天皇杯・皇后杯に出場するためのステップを見てみましょう。
① 都道府県予選を突破
まずは、各都道府県で行われる全日本選手権予選会に参加します。
上位入賞者(多くは優勝または準優勝ペア)が、その都道府県代表として本戦への出場権を獲得します。
② 技術等級と審判資格を取得
ソフトテニス連盟が認定する「技術等級2級」以上が条件です。
これは単なるプレーヤーとしての能力だけでなく、スポーツマンシップや競技理解度も評価されます。
また、公認審判員の資格を持っていないと出場できないため、日頃から競技規則や判定にも理解を深めておくことが必要です。
③ 学連推薦・連盟推薦枠
大学ソフトテニス連盟(学連)に所属している選手は、学連会長の推薦枠によって出場が可能です。
また、実績のある社会人や実業団選手の場合、日本ソフトテニス連盟の推薦で出場するケースもあります。
④ 出場者決定・本戦へ
最終的に、全国から選ばれた選手・ペアが東京・有明テニスの森公園などで行われる本戦に出場します。
本戦では男子が「天皇賜杯」、女子が「皇后賜杯」を争います。

大会概要と特徴
● 大会の正式名称と主催者
- 正式名称:天皇賜杯・皇后賜杯 全日本ソフトテニス選手権大会
- 主催:日本ソフトテニス連盟
- 協賛:NTT西日本、各メーカーなど
- 開催地:東京都・有明テニスの森公園を中心に開催
● 大会形式
- 種目:男子ダブルス(天皇賜杯)/女子ダブルス(皇后賜杯)
- 試合形式:トーナメント方式(7ゲームマッチ)
- 使用コート:砂入り人工芝(オムニコート)
● 参加者数と規模
例年、全国各地の代表ペアが出場し、男子・女子ともに数百ペアが参加します。
本大会はその年の「日本一」を決める公式戦であり、国際大会への登竜門としても位置づけられています。

分かりやすいポイントまとめ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 資格 | 公認審判員資格・技術等級2級以上が必須 |
| 実績 | 都道府県大会で上位入賞すること |
| 推薦 | 連盟・学連からの推薦枠あり |
| 外国選手 | 原則出場不可(国内登録者のみ) |
| 大会形式 | 男子=天皇賜杯、女子=皇后賜杯 |
| 会場例 | 有明テニスの森公園(東京) |
| 主催 | 日本ソフトテニス連盟(JSTA) |
過去大会の注目選手と傾向
近年では、NTT西日本、ヨネックス、ダンロップなどの実業団チーム所属選手が上位を占めています。
大学勢も健闘しており、早稲田大学・中京大学・日本体育大学といった強豪校からも多くの出場者がいます。
また、全日本選手権の結果が翌年の日本代表選考に影響することもあるため、まさに“プロへの登竜門”とも言える大会です。
天皇杯は資格と実力の証
天皇杯ソフトテニスは、単に勝てば出場できる大会ではありません。
技術・資格・推薦・実績というすべての条件を満たした者だけが立てる特別な舞台です。
だからこそ、この大会に出場すること自体が、選手にとって名誉と誇りの証なのです。

まとめ
- 天皇杯・皇后杯はソフトテニス界の日本一を決める最高峰の大会
- 出場資格は「公認審判員資格」「技術等級2級以上」「連盟・学連の推薦」などが必要
- 都道府県大会で上位に入ることが必須
- 大会は日本ソフトテニス連盟が主催し、有明テニスの森公園などで開催
- 出場すること自体が大きな名誉であり、代表選考にもつながる重要な舞台
💡今後の注目ポイント
2025年度も有明テニスの森公園での開催が予定されています。
大会日程や組み合わせ、出場選手一覧は日本ソフトテニス連盟の公式サイトで随時発表されます。
これから天皇杯を目指す選手は、資格取得と実績づくりを計画的に進めましょう。

