はじめに

ソフトテニスのダブルスにおいて、試合の流れを大きく変えるのが「ポーチボレー」です。ネット前で一瞬の判断とスピードが求められるこのプレーは、上達すれば相手後衛のストロークを封じ、試合を優位に進めることができます。
この記事では、ポーチボレーの基本から成功のコツまでをわかりやすく解説します。


ポーチボレーは「タイミング」と「勇気」で決まる!

ソフトテニスでポーチボレーを成功させるために最も大切なのは、相手後衛のスイングタイミングを読むこと、そしてためらわず飛び出す勇気を持つことです。
迷いなく動けるようになると、相手はコースを狙いにくくなり、心理的にも大きなプレッシャーを与えられます。


ポーチボレーは攻撃とプレッシャーの両立プレーだから

ポーチボレーは単なる“飛び出し”ではなく、相手後衛の打球に対して先手を取る戦術です。
このプレーには次の3つの効果があります。

● 1. 相手の守備を崩し、ポイントを奪う

ネット前からの角度のあるボレーは、コートを大きく使うことができ、相手後衛の反応を遅らせます。特に逆クロスへのボレーは決定率が高く、リターンが難しくなります。

● 2. 相手後衛にプレッシャーを与える

ポーチに出る姿を見せるだけでも、相手は「どこに打とうか」と迷いが生じます。その結果、コントロールミスや浅いボールが増え、こちらのペースに持ち込みやすくなります。

● 3. 攻撃のリズムを作る

ポーチが成功すると、前衛の存在感が増し、チーム全体の攻撃リズムが生まれます。結果的に、後衛のストロークにも勢いがつき、ダブルス全体の連携が良くなります。


ポーチボレーの成功パターンと実践のコツ

● タイミングの見極め

ポーチの出どころを間違えると、相手のボールに対応できず、逆に失点につながります。
ポイントは、相手後衛がラケットを引いてスイングを始める瞬間。その一瞬を見逃さず動き出すことです。

タイミング状況動き出しの目安
早すぎる相手に動きが読まれる相手がラケットを引く前に動く
適切相手がスイングを始めた瞬間ベストなポーチタイミング
遅すぎる相手にコースを変えられるボールが飛んでから動く

💡 コツ:相手後衛が「クロスへ強打しそうなフォーム」を見抜くと成功率が上がります。


● 動き方の基本

ネット前で真横に動くと、勢いがつかずボールに届きにくくなります。
正しい動きは、相手コートへ斜め前に飛び込むように動くこと。これにより自然にラケットが前に出やすく、強く正確なボレーが打てます。

ステップの流れ

  1. 構えた状態から、後衛のスイングを確認
  2. 一歩目を斜め前へ踏み込み、腰を低く保つ
  3. ラケットは胸の高さで構え、打球方向へスイング
  4. 打った後はすぐに次の構えに戻る

⚠️ 注意点:ボールを「迎えに行く」意識ではなく、「待ち構える」感覚で打つと安定します。


● コースの選び方

ポーチボレーのコースは、相手前衛の位置や相手後衛の動きによって変わります。
基本的には「逆クロス」が最も決まりやすいコースですが、状況に応じた判断が必要です。

コース特徴おすすめの場面
逆クロス相手後衛の打球方向を逆手に取れる相手がクロスに打ってきた時
ストレート意表を突くショットが可能相手がクロスを警戒している時
相手前衛方向体に向かって打つためミスを誘える相手前衛が前に出てきた時

● チームプレーとしての役割

ポーチボレーは個人技のように見えますが、実は後衛との連携プレーです。
後衛のストロークで相手を外に追い出すことで、前衛が動きやすいスペースを作れます。

成功するチームの連携例

  • 後衛:クロスへ深いボールを打ち、相手を外へ動かす
  • 前衛:相手が打ち返す瞬間にポーチへ飛び出す
  • 二人の呼吸:目線や声で合図を送り合うことが重要

🎾 ヒント:後衛が「今だ!」と思ったタイミングで短く声をかけると、前衛が動きやすくなります。


まとめ:勇気を持って動き出せる前衛が試合を支配する

ポーチボレーは、単なる技術ではなく「攻撃のマインド」を形にしたプレーです。
次のポイントを意識することで、あなたの前衛プレーは確実に進化します。

✅ ポーチボレー成功の3つのカギ

  1. タイミング:相手後衛のスイング開始を見逃さない
  2. 動き方:斜め前への一歩で自然なスイングを
  3. 勇気:失敗を恐れず、出ること自体がプレッシャーになる

成功・失敗を繰り返す中で、相手の癖やリズムを読む力が身につき、自然と“勝てる前衛”に成長します。