はじめに

ソフトテニスのラケットを選ぶとき、「重さ」は見逃せない重要ポイントです。ラケットの重量やバランスによって、ボールの飛び方や操作性、スイングスピードが大きく変わります。とくにヨネックス(YONEX)などのメーカーでは、UL・SLといった重さ表記があり、これを理解することが上達の近道になります。


ラケットの重さがプレーに与える影響とは

ソフトテニスラケットの重さは、プレーの質を大きく左右します。
軽いラケットはスイングがしやすく、操作性に優れている一方、打球が軽くなりがちです。
逆に、重いラケットはボールに力が伝わりやすく、強いショットを打てますが、素早いラリーでは取り回しが難しくなることもあります。

つまり、「自分の体力・プレースタイル・ポジション」に合った重さを選ぶことが、上達の第一歩です。


なぜラケットの重さ選びが重要なのか

ラケットの重さは「パワー」「コントロール」「スピード」のバランスを決める要素だからです。
たとえば、重いラケットは遠心力が強く、スピードのある打球を生み出せます。しかし、振り抜きが重くなるため、長時間のプレーでは疲れやすくなります。
反対に軽いラケットは振りやすく、操作性が高いので、初心者や前衛プレーヤーにも扱いやすいというメリットがあります。


ヨネックスの重さ表記を理解しよう

ヨネックスのソフトテニスラケットは、以下のような重さの種類で分類されています。

重量表記重さ(目安)特徴・対象プレーヤー
UXL約220g前後ジュニア・初心者向け。最軽量で扱いやすい。
UL231g〜245g軽量モデル。中学生・女子・操作性重視派におすすめ。
SL246g〜260g標準的モデル。男子選手やパワー型に最適。
G0約195g(張り上げ時210g)入門用・軽量。エアライドなどに採用。
無表記約170〜190g張り上げ済みモデルで初心者向け。

💡 目安:高校生男子はSL、高校生女子はULを選ぶことが多いです。


軽量ラケットと重量ラケットの違い

ラケットの重さが違うと、打球感や操作性が大きく変わります。下の表で特徴を整理してみましょう。

タイプ特徴向いているプレーヤー
軽いラケット(UL・UXL)・スイングが速い
・操作性が高い
・腕への負担が少ない
初心者・中学生・女性・前衛プレーヤー
重いラケット(SL以上)・打球に重みが出る
・パワーショットが打ちやすい
・安定感がある
上級者・男性・後衛プレーヤー

軽いラケットは試合中の細かいボレーや速い展開に向いています。
一方で、重いラケットはストローク時の安定感や威力が出るため、後衛向けです。


バランスポイント(重心)も重要

ラケットの重さだけでなく、**「どの部分が重いか」**によっても扱いやすさが変わります。

バランス特徴向いているプレー
トップヘビー(先端が重い)遠心力を活かして強いストロークが打てる後衛・パワー重視の選手
トップライト(グリップ側が重い)素早いラケットワークで操作性が高い前衛・ボレー重視の選手
イーブンバランスパワーと操作性のバランスが良いオールラウンドプレーヤー

一般的に、重心位置は270〜290mmの範囲にあります。
軽いラケットでもトップヘビー設計なら、しっかり打球に力が伝わります。


代表的なヨネックス製品の重さ比較

実際のモデルを見てみましょう。

モデル名重量タイプ特徴
ボルトレイジ8VUL / SL前衛向け軽快なボレーと俊敏な操作性
ボルトレイジ8SUL / SL後衛向けスピンとパワーの両立が得意
エアライドG0(195g)入門者向けジュニアや初心者に最適な軽量モデル
ジオブレイク70S/VUL / SL中級者向けしなりと反発のバランスが良い万能タイプ
ディオスプロXSL上級者向け重量感と安定性を兼ね備えた競技志向モデル

カスタムフィットで自分だけの重量に

ヨネックスの「カスタムフィットサービス」では、重量やバランスを5g単位で調整できます。
「ULとSLの中間がほしい」「グリップをもう少し軽くしたい」といった細かい要望にも対応できます。

  • 対応シリーズ:ボルトレイジ・ジオブレイクなど一部モデル
  • 調整できる要素:重量・重心位置・グリップサイズ
  • おすすめ:プレースタイルが固まっている上級者や競技志向の方

🎾 理想のラケットは「カスタマイズ」して作る時代。感覚にこだわる選手ほど、このサービスを利用しています。


プレースタイル別おすすめ重量

プレースタイルおすすめ重量コメント
前衛プレーヤーUL(231〜245g)軽量で素早い反応が可能。ネットプレー重視。
後衛プレーヤーSL(246〜260g)打球の威力・安定感を重視。
初心者・中学生UXL / G0軽くて扱いやすい。フォーム習得に最適。
オールラウンドULまたはSLスタイルに応じて選択可能。

重さ選びで失敗しないコツ

  • 最初の1本は軽め(UL)から始める
  • フォームが安定したら重め(SL)に挑戦
  • グリップテープやガットの重さも含めて考える
  • スイングスピードを確認して決める
  • 長時間プレーする人は疲れにくい重さを選ぶ

まとめ

ラケットの重さは、ソフトテニスのパフォーマンスを大きく左右します。
軽量モデルは操作性が高く、重いモデルはパワーショットに強い。
どちらが良い悪いではなく、「自分の体力・ポジション・打ち方」に合わせることが大切です。

  • ULは操作性重視のプレーヤー向け
  • SLはパワー重視のプレーヤー向け
  • G0やUXLはジュニア・初心者向け

自分に合った重さを選べば、フォームも安定し、ショット精度がぐっと向上します。
まずは店頭でラケットを実際に持ち比べてみましょう。あなたにフィットする1本がきっと見つかるはずです。