【ソフトテニス】ガット張り替え時期の目安とサイン完全ガイド

はじめに：なぜガットの張り替えが大切なのか

ソフトテニスで良いプレーをするためには、ラケットだけでなくガット（ストリング）の状態が非常に重要です。
ガットは打球時のボールの飛びやスピン、コントロールに直接関わる“命”とも言える部分です。
しかし、張り替えのタイミングを逃すと、反発力が低下し、ショットの質が落ちてしまうだけでなく、手首や肘への負担も増してしまいます。

そこで今回は、ガットの張り替え時期の目安やサイン、季節ごとの調整方法まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。

ガットの張り替え時期は最長で3ヵ月が目安

GOSEN（ゴーセン）をはじめとするメーカーでは、
「ガットは最長でも3ヵ月以内に張り替える」ことを推奨しています。
なぜなら、張り上げた直後から時間の経過とともに少しずつガットが伸び、
テンション（張りの強さ）が下がっていくからです。
たとえ一度も使っていなくても、3ヵ月後には反発性能が失われると言われています。

プレースタイル	張り替えの目安	備考
部活動など週4回以上プレー	1〜1.5ヵ月	スピード・回転重視の人はさらに短く
週2〜3回程度のプレー	約2ヵ月	定期的な張り替えで安定した打感を維持
週1回程度	約3ヵ月	最長でも3ヵ月以内が理想
月1回以下	3〜6ヵ月	使用頻度が少なくても時間で劣化します

ガットは「使わなくても劣化する」もの。
期間と状態の両方から判断するのが理想です。

ガットは時間とともに劣化していく

張り上げた瞬間から“性能低下”が始まる

ソフトテニスで一般的に使われるナイロンガットは、
張り上げた直後から少しずつ伸びていきます。
この伸びによってテンションが下がり、反発力が低下していきます。

反発力が弱まると、

ボールスピードが出にくい
スピンがかかりづらい
コントロールが不安定になる

といった現象が起こり、プレーの精度が落ちてしまいます。

劣化したガットを使い続けると…

性能が低下したガットを使い続けると、打球時の振動が増え、
手首や肘を痛める原因にもなります。
特に冬場など気温が低い環境では、ガットが硬くなりやすく、衝撃が強く伝わるため注意が必要です。

張り替えが必要なサインをチェック！

ガットの張り替え時期は、「期間」だけでなく「状態」からも判断できます。
次のようなサインが出てきたら、すぐに張り替えを検討しましょう。

打感や見た目から判断できるサイン

ボールの飛びが悪くなった
打球音が「パスン」から「ボスッ」という鈍い音に変わった
打感が重く、硬く感じるようになった
ガットの交差部分にくぼみや溝ができている
ガットが変色・退色している
指でずらしても元の位置に戻らない（スナップバックしない）

身体の違和感からもわかるサイン

手首や肘が痛い
打った瞬間に振動を強く感じる

こうした症状があるときは、すでにガットが伸びきっている証拠です。
特に部活動などで毎日使うプレイヤーは、1ヵ月を目安に張り替えると良いでしょう。

季節ごとのテンション調整も大事

ガットの性能は、気温や湿度によっても変化します。
ナイロンガットは「高温では伸び、低温では縮む」性質があるため、
季節によってテンション（張りの強さ）を変えるプレイヤーもいます。

一般的には日本の春・秋を基準にして、
夏は少し高め、冬は少し低めに調整する方が多いですが、
中には年間を通して同じテンションを保つ人もいます。
つまり、自分のプレースタイルや打球感に合わせて、
いくつかの選択肢があるということです。

季節	テンションの目安	特徴・ポイント
夏（高温・湿度が高い）	通常より+3〜5ポンド高め	ガットが伸びやすく緩みやすいため、強めに張る人が多い
冬（低温・乾燥）	通常より−3〜5ポンド低め	ガットが硬くなりやすく、弾きが悪くなるため少し緩めに張ることもある
春・秋（気候が安定）	通常テンション	気温・湿度が安定しており基準にしやすいシーズン

また、湿度の影響はナイロンガットでは比較的少ないものの、
雨や汗などで水分が付着すると反発性能が低下してしまいます。
梅雨の時期や体育館での練習後は、
しっかり水分を拭き取り、風通しの良い場所で保管することも大切です。

このように、

季節ごとにテンションを調整する
年間を通して一定の張りを維持する

といった複数の選択肢もあります。
どちらの方法でも、3ヵ月ごとの張り替えを意識すれば、
快適な打球感と反発力を保てます。

大会や試合前の張り替えタイミング

大会などで最高のパフォーマンスを発揮したいなら、
試合の2週間前〜3日前の張り替えが理想的です。
あまり直前すぎると、ガットの感触に慣れる時間がなくなることもあります。
また、新しいガットは数日でテンションが少し落ち着くため、
少し余裕をもって張り替えるのがベストです。

【チェックポイント】張り替え時・後の確認とお手入れ

張り上げ時のチェックリスト

依頼したブランド・モデル（例：GOSEN ミクロパワー）を確認
ガットに傷やほつれがないか
張り面が均一で、畳の目のように整っているか
ボールを打ってみて、ガットがずれすぎないか確認

張り替え後の注意点

汗や雨で濡れたらすぐに拭き取る
車のトランクなど高温の場所に放置しない
梅雨は風通しの良い場所、冬は室内で保管
濡れたまま放置しない

これらを守ることで、ガットの寿命を延ばすことができます。

【おすすめ】プレースタイル別ガット選び

張り替えの頻度だけでなく、自分に合ったガット選びも大切です。

プレースタイル	おすすめ素材	代表的なモデル（GOSEN）
パワー重視の後衛	モノフィラメントナイロン	ミクロパワー
コントロール重視の前衛	マルチフィラメントナイロン	ミクロスーパー
スピン重視	ハイブリッドタイプ（縦：ナイロン／横：ポリエステル）	ゼノブリザード
耐久性重視	強化ナイロン系	ルーツ・ガットシリーズ