
初心者は「軽くて面が大きいオールラウンドモデル」を選べばOK
ソフトテニスをこれから始める初心者にとって、ラケット選びは最初にして最大の悩みどころです。結論から言えば、「軽量(230g前後)」「面が大きめ(90〜100平方インチ)」「柔らかいフレーム」のオールラウンドモデルを選べば間違いありません。
なぜなら、初心者の段階ではポジション(前衛・後衛)も決まっておらず、スイングスピードも十分ではないからです。扱いやすいラケットを使うことで、正しいフォーム作りやラリーの継続がスムーズになり、上達スピードが格段に上がります。価格帯としては1万円〜2万円前後が機能性と耐久性のバランスが取れたゾーンです。
この記事では、ソフトテニス初心者がラケットを選ぶときに知っておくべきポイントを、具体的かつわかりやすく解説していきます。中学生でこれから部活を始める方、大人になってからソフトテニスを始める方にも役立つ内容です。
そもそもソフトテニスのラケットと硬式テニスのラケットは何が違う?
まず前提として、ソフトテニス(軟式テニス)と硬式テニスではラケットがまったく異なります。ソフトテニスはゴム製の柔らかいボールを使用するため、ラケットのフレーム設計やガット(ストリング)のテンション、重量バランスなどが硬式テニスとは違う思想で作られています。
主な違いを表にまとめました。
| 項目 | ソフトテニスラケット | 硬式テニスラケット |
|---|---|---|
| ボール | ゴム製(柔らかい) | フェルト付き(硬い) |
| フレームの設計 | しなりを活かす設計が多い | 剛性を重視する傾向 |
| ガットのテンション | 比較的低め(25〜35ポンド程度) | 高め(45〜60ポンド程度) |
| 重量 | 軽め(200〜260g程度) | やや重め(270〜340g程度) |
| 全長 | 690mm前後が主流 | 685〜690mm程度 |
ソフトテニスを始めるなら、必ずソフトテニス専用のラケットを購入してください。硬式テニス用のラケットで代用すると、ボールのコントロールが難しくなるだけでなく、腕や肩に余計な負担がかかる原因にもなります。

初心者向けラケット選びの4つのポイント
ここからが本題です。初心者がラケットを選ぶ際に注目すべきポイントは大きく4つあります。一つずつ具体的に見ていきましょう。
ポイント①:タイプは「オールラウンドモデル」を選ぶ
ソフトテニスのラケットは、大きく分けて以下の3タイプに分類されます。
| タイプ | 特徴 | 向いているプレーヤー |
|---|---|---|
| 前衛用 | 重心がフレームの先端寄り(トップヘビー)。ボレーやスマッシュなどネットプレーでパワーが出やすい | 前衛ポジションが確定している選手 |
| 後衛用 | 重心が手元寄り(トップライト)。ストロークやドライブの振り抜きが良い | 後衛ポジションが確定している選手 |
| オールラウンド用 | 重心がラケット全体の中心付近でバランスが良い。ストロークもネットプレーも対応可能 | ポジション未定の初心者に最適 |
初心者の段階では、自分のプレースタイルやポジションがまだ決まっていないことがほとんどです。前衛用・後衛用を先に買ってしまうと、逆のポジションに回ったときにプレーしづらくなります。まずはオールラウンド用を選び、自分に合ったプレースタイルが見つかってから専用ラケットに移行するのが賢い流れです。
ポイント②:重さは「軽いモデル(UXLまたはX)」が基本
ラケットの重さは操作性に直結する重要な要素です。重すぎるラケットは振り遅れやフォームの崩れにつながり、上達を妨げます。
ソフトテニスラケットの重量表記は、メーカーによって異なります。以下が目安です。
| 表記(ヨネックス) | 表記(ミズノ) | 重量の目安 | 対象 |
|---|---|---|---|
| UXL | X | 約215〜230g | 初心者・中学生に最適 |
| UL | U | 約231〜245g | 初心者〜中級者 |
| SL | S | 約246〜260g | 中級者〜上級者 |
初心者には230g前後(ヨネックスでUXL、ミズノでX)がおすすめです。軽量なラケットは腕や肩への負担が少なく、長時間の練習でも疲れにくいメリットがあります。特に中学生が新しくソフトテニス部に入部する場合、最初は軽量モデルで正しいスイングフォームを身につけることが上達への近道です。
ポイント③:面の大きさは「90〜100平方インチ」を目安に
ラケットのフェイス面積(打球面の大きさ)は、ボールの飛びやすさとコントロール性に影響します。
- 面が大きい(90〜100平方インチ):スイートスポットが広く、ボールが当たりやすい。初心者はこちらが最適。
- 面が小さい(85〜90平方インチ未満):コントロール性は高いが、正確なスイングが求められる。上級者向け。
初心者のうちは、ラケットの真ん中でボールを捉えるのが難しいものです。フェイス面積が広いモデルなら、多少芯を外してもボールが飛んでくれるため、ラリーが続きやすく、プレーが楽しくなります。楽しいからこそ練習を続けられる——これが上達の好循環を生むポイントです。
ポイント④:フレームの硬さは「柔らかいタイプ」で飛距離を確保
フレームの硬さ(しなり具合)は、打球の飛びやすさやフィーリングに大きく関係します。
- 柔らかいフレーム:しなりが大きく、スイングスピードが遅くてもボールに力が伝わりやすい。反発力で飛距離を稼げる。
- 硬いフレーム:パワーロスが少なく、速いスイングで鋭い打球が出る。ただしスイングスピードが不足するとボールが飛ばない。
初心者は当然ながらスイングスピードが十分でないため、柔らかいフレームのラケットを使うことでボールがしっかり飛び、正しい打球感覚を養うことができます。フレームのしなりを味方にしましょう。

初心者におすすめの定番ラケットシリーズ
具体的にどのモデルを買えばいいのか、主要メーカーであるヨネックス(YONEX)とミズノ(MIZUNO)の定番シリーズを紹介します。
ヨネックス(YONEX)
ソフトテニスラケットの国内シェアで圧倒的な人気を誇るブランドです。
| シリーズ名 | 特徴 | 価格帯の目安 |
|---|---|---|
| AIRIDE(エアライド) | 非常に軽量で操作性に優れた入門用モデル。初めての1本に最適 | 約7,000〜12,000円 |
| GEOBREAK 50VS(ジオブレイク50VS) | ストロークの安定感とパワーのバランスが良い。中級者へのステップアップも見据えられる | 約15,000〜20,000円 |
| VOLTRAGE 5VS(ボルトレイジ5VS) | ボレーやスマッシュの性能も確保した万能型。人気ランキングでも常に注目のモデル | 約15,000〜20,000円 |
ミズノ(MIZUNO)
国内スポーツブランドの雄として、ソフトテニス界でも高い支持を集めています。
| シリーズ名 | 特徴 | 価格帯の目安 |
|---|---|---|
| TECHNIX(テクニクス) | コストパフォーマンスが高く、操作性に優れた入門用。部活スタートの中学生に人気 | 約5,000〜10,000円 |
【2026年注目】ヨネックス新シリーズ「SOAR(ソア)」が登場
2026年、ヨネックスからソフトテニスラケットの新シリーズ「SOAR(ソア)」が発表されました。これは初心者〜中級者にとって特に注目すべきモデルです。
「SOAR」という名前には「高く舞い上がる」という意味が込められており、プレーヤーの成長を支えるラケットとして設計されています。ヨネックスの公式情報によると、新素材の採用やフレーム形状の最適化によって、軽い力でもボールがよく飛び、かつコントロール性能も向上しているのが特徴です。
初心者がまず悩みがちな「ボールが飛ばない」「狙ったところに打てない」という2つの課題に対して、SOAR(ソア)はフレームのしなりと反発性能のバランスを追求することで応えようとしています。従来のエントリーモデルにはなかった新しい設計思想が盛り込まれており、これからソフトテニスを始める方にとって有力な選択肢になりそうです。
すでにスポーツ用品店や一部のオンライン店舗で情報が公開され始めているので、購入を検討している方は在庫状況も含めてチェックしてみてください。

購入時に見落としがちな3つの注意点
ラケットのスペックだけでなく、購入時には以下の点にも必ず注意しましょう。
1. ガット(ストリング)張り上げ済みか確認する
初心者向けラケットの多くは、ガットが最初から張られた状態で販売されています。購入後すぐにプレーを始められるので便利です。一方、上級者向けモデルはフレームのみで販売されていることがあり、別途ガット張りが必要になります。店舗で購入する場合は「張り上げ済みですか?」と確認しましょう。
2. グリップサイズを合わせる
グリップサイズは握りやすさに直結する部分です。ソフトテニスラケットのグリップサイズは一般的に「0」と「1」が用意されています。
- グリップサイズ「0」:手が小さい方、中学生(特に女子)におすすめ
- グリップサイズ「1」:一般的な大きさ。多くのプレーヤーに対応
迷った場合は**細い方(0)**を選んでおけば、後からグリップテープを巻いて太さを調整できます。逆に太いグリップを細くすることはできないため、この選び方が安全です。
3. 価格で妥協しすぎない
スポーツ用品店では3,000円〜5,000円程度の極端に安いラケットも販売されています。しかし、こうした低価格帯のモデルは素材や設計に制限があり、ボールの飛びやコントロール性能が不十分なケースが多いです。結果として上達が遅れたり、買い替えが必要になったりして、かえってコストがかかることもあります。
最低でも1万円前後のモデルを選ぶのが、長い目で見た場合のコストパフォーマンスとしては最善です。

実際に店舗で試すことが最も確実
ここまで選び方のポイントを詳しく解説してきましたが、最終的に最も確実なのはソフトテニスショップやスポーツ用品店で実際にラケットを手に持ち、素振りしてみることです。
スペック上は同じ重量・同じバランスでも、シャフトの太さやグリップの握り心地、振り抜きのフィーリングはモデルごとに異なります。「持ったときに重くない」「振ったときに違和感がない」と感じるラケットこそが、あなたに合った1本です。
店舗のスタッフに「初心者でオールラウンド用を探しています」と伝えれば、レベルや体格に合ったモデルを2本〜3本ほど提案してくれるはずです。遠慮なく相談しましょう。
まとめ:初心者のラケット選びチェックリスト
最後に、この記事の内容をチェックリストとしてまとめます。ラケットを購入する際に確認してみてください。
- ✅ タイプ → オールラウンド用を選んだか
- ✅ 重さ → **230g前後(UXL / X)**の軽量モデルか
- ✅ フェイス面積 → 90〜100平方インチの広めのモデルか
- ✅ フレーム → 柔らかくしなりやすいタイプか
- ✅ ガット → 張り上げ済みで購入後すぐ使えるか
- ✅ グリップサイズ → 手の大きさに合っているか(迷ったら細め)
- ✅ 価格 → 1万円〜2万円前後の品質が確保されたモデルか
- ✅ 実物確認 → 店舗で実際に握って振ってみたか
ソフトテニスは、ラケット1本あればすぐに始められるスポーツです。最初の1本選びで迷いすぎる必要はありません。この記事で紹介したポイントを押さえておけば、大きく外すことはないでしょう。自分に合ったラケットを手に入れて、ソフトテニスの魅力を存分に楽しんでください。


