はじめに

ソフトテニスを始めたばかりの人が、最初に感じる疑問のひとつが「ボールの違いってなに?」ということ。
見た目はほとんど同じでも、実はボールには“公認球”と“練習球”の2種類があり、
さらにメーカーによっても打球感や飛び方が違うんです。

本記事では、ソフトテニスボールの基本的な違いから、
主要メーカー(アカエム・ケンコー・ダンロップ)の特徴、そして選び方のポイントまで、
初心者でもわかるようにやさしく解説していきます。


ソフトテニスボールの種類は大きく2つ!

まず、ソフトテニスのボールは「用途」で分けると次の2種類になります。

  • 公認球(公式試合用)
  • 練習球(トレーニング用)

見た目はそっくりですが、実際は使う目的や品質がまったく違うんです。


公認球とは?公式試合で使われる信頼のボール

公認球とは、公益財団法人日本ソフトテニス連盟(JSTA)が定めた基準をクリアしたボールのこと。
重さ、直径、反発力、バランスなど、細かい検査を通過したものだけが「公認球」として認められます。

(公財)日本ソフトテニス連盟公認用具公認メーカー

特徴

  • 品質がとても安定していて、打球のブレが少ない。
  • 試合本番の感覚を再現できる。
  • 価格はやや高め(1球あたり200〜300円ほど)。

こんな人におすすめ

  • 試合に出る予定がある人
  • 正確なコントロール練習をしたい人
  • 本番と同じ感覚で練習したい人

公式情報

日本ソフトテニス連盟公認のボールを作っているのは、現在この3社です。

  1. アカエム(昭和ゴム/LUCENT)
     → 公式サイトやカタログに「日本ソフトテニス連盟公認球」と明記されています。
     (出典:Lucent Sports カタログ
  2. ケンコー(ナガセケンコー)
     → 「公益財団法人日本ソフトテニス連盟公認球」として公式サイトで紹介。
     (出典:ナガセケンコー公式サイト
  3. ダンロップ(ダンロップスポーツ)
     → 2024年以降、全国大会の指定球として採用実績あり。
     (出典:DUNLOP SPORTS公式サイト

これらのメーカーのボールにはすべて「公認球マーク」が印字されています。
ネット通販やショップで購入するときも、まずこのマークをチェックしてみてくださいね。


練習球とは?毎日の練習にピッタリなコスパの良いボール

一方の「練習球」は、公認球ほどの厳しい基準をクリアしていないタイプです。
とはいえ、日常の練習には十分な品質で、特に価格と耐久性が魅力です。

特徴

  • 公認球よりも安価(1球100〜150円前後)。
  • 打球感は少し重く、飛び方にわずかなばらつきがある。
  • 長時間・大量に使う練習に最適。

こんな人におすすめ

  • ソフトテニスを始めたばかりの初心者
  • 球出し練習や多球練習をたくさん行いたい人
  • コストを抑えながら練習量を増やしたい人

練習球は「消耗品」と割り切って使うのがポイントです。
ある程度使ったら新しいものに交換し、常に同じ感覚で練習できるようにしましょう。


メーカーによる違いをやさしく比較

では次に、公認球を製造している3つのメーカーの違いを、打球感や特性から紹介します。


アカエム(昭和ゴム/LUCENT)

特徴

アカエムは、ソフトテニスの草創期から続く老舗メーカー。
「柔らかく、ボールがラケットに食いつく感覚」が特徴です。

  • 打球感:柔らかくて“くわえ込む”感じ
  • コントロール:非常にしやすい
  • 向いている人:ストローク重視・スピン系プレーヤー

特に後衛プレーヤーに人気で、ボールを“乗せて打つ”感覚を大切にする人に好まれます。


ケンコー(ナガセケンコー)

特徴

全国大会や国際大会でも使われる、いわば「公式戦の定番ボール」。
弾きが良く、スピードのあるショットを打ちやすいのが魅力です。

  • 打球感:やや硬めで高反発
  • 飛び:直線的に伸びる
  • 向いている人:攻撃的なプレーをしたい人、前衛タイプの選手

試合本番でケンコーボールを使うことが多いので、試合を意識した練習にもピッタリです。

また、ケンコーは1930年代からスポーツボールを手掛けており、80年以上の歴史を持つ信頼あるメーカーです。


ダンロップ(DUNLOP)

特徴

硬式テニスやゴルフ用品で有名なダンロップが作るソフトテニスボール。
3社の中で最も新しいですが、「飛びすぎず・重すぎず」のバランスが絶妙です。

  • 打球感:アカエムとケンコーの中間
  • 飛び:安定していて扱いやすい
  • 向いている人:オールラウンダー・バランス重視の選手

試合でも練習でも使いやすく、近年人気が高まっています。


比較まとめ表

メーカー打球感特徴向いているプレーヤー
アカエム柔らかく食いつくコントロール重視ストローク・後衛タイプ
ケンコー硬く弾くスピード重視前衛・攻撃型
ダンロップ中間タイプ安定した飛びバランス型・オールラウンダー

初心者が選ぶならどれ?

初心者のうちは、まず練習球で十分です。
たくさん打って、フォームや感覚を身につけることが一番の上達法です。

ただし、「大会に出てみたい」「部活で公式戦に出る予定がある」なら、
公認球にも早めに慣れておくと◎。
打球感が少し違うので、いきなり試合で戸惑うことが少なくなります。


ボールを長持ちさせるコツ

ソフトテニスボールはゴム製なので、扱い方で寿命が大きく変わります。
次のポイントを意識すると、長持ちします。

  1. 空気圧をチェック
     → 空気が抜けると弾みが悪くなる。専用ポンプで0.32〜0.34kg/cm²を目安に調整。
  2. 直射日光に注意
     → 高温になるとゴムが劣化しやすい。保管は室内の日陰が安心。
  3. 汚れはこまめに拭く
     → 砂やほこりがつくと滑りやすくなるため、布で軽く拭き取る。
  4. 割れやヒビをチェック
     → 表面が固くなったり、線が入ったら交換のサイン。

どんなボールを使うかで練習の質が変わる

ボール選びは地味に見えて、実は上達スピードに直結します。
たとえば、柔らかいボールで打つ感覚に慣れている人が、硬めのケンコー球を使うと「飛びすぎる」と感じることがあります。
逆に弾きの強いボールに慣れている人がアカエムを使うと「伸びが足りない」と感じることも。

自分の打ち方やプレースタイルに合わせて、いろいろ試してみるのがおすすめです。
最近はネット通販でも1ダース単位で買えるので、
「アカエム12球」「ケンコー12球」と分けて試すのも楽しいですよ。


まとめ:公認球の信頼と、練習球の使いやすさを知ろう

最後に、この記事のポイントをおさらいしましょう。

  • 公認球:試合用。日本ソフトテニス連盟が認定した公式球。
  • 練習球:安価で丈夫。日々の練習に最適。
  • メーカーの違い
     - アカエム → 柔らかくコントロール重視
     - ケンコー → 弾きが良くスピード重視
     - ダンロップ → 中間的でバランス型
  • 初心者は練習球から始めてOK。試合前は公認球で慣れると安心。

ボールは、ラケットと同じくらいプレーに影響を与える大事な存在です。
自分に合ったボールを選ぶことで、ショットの精度も気持ちよさもぐんと上がります。



信頼できるメーカーのボールを選び、正しい知識で使うこと。
それがソフトテニスをもっと楽しく、もっと上手くする第一歩です!

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