
はじめに
ソフトテニスの試合では、審判の「コール(セリフ)」が試合の進行をスムーズにし、公正な判定を行うために欠かせません。
「アウト」や「フォールト」といった言葉はよく耳にしますが、実際には試合の流れに応じて多くのコールやサインが存在します。
この記事では、ソフトテニスの審判が使う代表的なセリフや判定の意味をわかりやすく解説します。

ソフトテニスの審判とは
審判は試合の公平性を保ち、ルールに基づいて判定を行う役割を持ちます。主審(アンパイヤ)と副審(サービスジャッジ、ラインジャッジ)に分かれ、それぞれが試合の異なる位置からプレーを見守ります。
主な役割は以下の通りです。
- 主審(アンパイヤ):試合全体を統括し、得点・フォールトなどをコールする。
- 副審:サービスのフォールト、アウト、ネットタッチなどを補助的に判定する。
審判が使う主なセリフと意味一覧
以下の表に、試合中によく使われるコールとその意味をまとめました。
| 審判のセリフ | 意味 | 補足 |
|---|---|---|
| アウト(OUT) | 打球がラインの外に落ちた場合、または審判台などに当たった場合 | インの場合はコールしない。サービスの場合は「フォールト」とコールする。 |
| フォールト(FAULT) | サービスが正しく入らなかった場合 | ネットにかかった場合も含む。ダブルフォールトで失点となる。 |
| ノーカウント(NO COUNT) | プレーが一時中断された場合や、サービスの順番を間違えたとき | サービスからやり直し。判定に迷った場合などにも使われる。 |
| レット(LET) | サービスがネットに当たり、そのまま正しく入った場合 | 第1サービスまたは第2サービスからやり直しとなる。 |
| ゲーム、チェンジサイド(GAME, CHANGE SIDES) | 奇数ゲーム終了時にサイド交代を指示する | ファイナルゲームでは2ポイントごとにサービスチェンジ、最初の2ポイントと以後の4ポイントごとにサイドをチェンジ。 |
| ゲームセット(GAME SET) | 試合(マッチ)が終了した際に宣言する | スコアを確認後、主審が挨拶し、副審はボールを回収する。 |
| サービスオーバー(SERVICE OVER) | サービスの順番が変わる場合 | ダブルスの交代時に使うことが多い。 |
| タイム(TIME) | プレーヤーが休憩・治療を申請した際 | 1人1回5分以内、1試合2回まで。 |
| イエローカード(YELLOW CARD) | プレーヤーに警告を与える場合 | 無礼な態度、過剰な抗議、アドバイスを受けた場合などに出される。 |
| レッツプレー(LET’S PLAY) | チェンジサイド後、休憩明けのプレー再開時 | ブザーで促した後、準備ができていない場合にも使用。 |
| ○対○で○○ペアの勝ちです | 試合終了後に勝者を発表 | プレーヤーと審判が互いに礼をして終了する。 |

試合の流れと審判のセリフ例
① 試合開始前
試合前の整列・あいさつでは次のように進行します。
- 審判「試合を始めます」
- プレーヤー「お願いします」
- トスを実施(サービス・レシーブ・サイドを決定)
審判は選手の位置を確認し、「サーブは○○、レシーブは○○」と宣言します。
② サービス時のコール
サービスの正否を明確に伝えることが重要です。
- 正しく入らなかった → 「フォールト!」
- サービスがネットに当たって入った → 「レット!」
- サービス順序を間違えた → 「ノーカウント!」
副審は手を上げてサインし、主審はスコアを確認して進行します。
③ ラリー中の判定
ラリー中の判定は試合の緊張感を左右する大切な瞬間です。
- ボールがアウトした → 「アウト!」
- ネットタッチやボールの二度打ちは即座に「フォールト!」
- 外的要因(ボール侵入やコート外乱入など)があった場合 → 「ノーカウント!」
判定が難しい場合はプレーを止め、「ノーカウント」としてやり直します。
④ ゲームの終了とチェンジサイド
1ゲーム終了時、審判はスコアを確認しながら宣言します。
「ゲーム○対○、チェンジサイド!」
選手は速やかにサイドを入れ替え、必要があればタオルタイムを取ります。
ファイナルゲームの場合は2ポイントごとにサービスチェンジを行い、最初の2ポイントと以後4ポイントごとにサイドを交代します。
⑤ 試合終了時のセリフ
試合終了後、審判は勝者を明確に発表します。
「○対○で○○ペアの勝ちです!」
「ゲームセット、マッチ○○!」
その後、審判・選手全員であいさつし、フェアプレーの精神を大切にします。副審はボールを回収し、採点表を提出します。

審判の基本マナーと注意点
審判のセリフはただ言葉を出すだけではなく、「明確さ」と「中立性」が求められます。
以下のポイントを意識すると、より良いジャッジができます。
- はっきりとした声でコールする
- 選手・観客にも聞こえるトーンで
- 表情や姿勢で冷静さを保つ
- わからない場合はレフェリーに確認する
- 不当な抗議には冷静に対応し、カードを適切に使う
よくある質問(Q&A)
Q1. アウトとフォールトの違いは?
A. 「アウト」はラリー中のボールがラインの外に出た場合、「フォールト」は主にサービス時のミスを指します。
Q2. サービス順を間違えたときは?
A. 「ノーカウント」と宣言し、正しい順番でやり直します。
Q3. レフェリー(主審)と副審の違いは?
A. 主審は全体の判定を行い、副審はサービスやライン際の補助をします。

まとめ
ソフトテニスの試合において、審判のセリフやサインは試合の流れを決める大切な要素です。
「アウト」「フォールト」「ノーカウント」「レット」など、場面ごとのコールを正しく使い分けることで、プレーヤーも安心して試合に集中できます。
審判を務めるときは、ルールの理解・冷静な判断・明確なコールの3つを意識しましょう。
正確な審判があるからこそ、公平で気持ちの良いマッチが成り立ちます。

