「来月、部活で審判講習会に行くことになった。何をするんだろう」「子どもが講習会に申し込むけれど、費用や持ち物がわからない」。初めての審判講習会は、案内のプリントだけでは見えないことが多いものです。
結論から言うと、ソフトテニスの審判講習会は、日本ソフトテニス連盟の「公認審判員」になるための検定会・研修会です。中学生まではジュニア審判員、高校生からは2級審判員を取るのが基本の流れになります。この記事では、資格の種類、講習会の中身、費用、有効期限と更新までを、日本連盟の規程と各都道府県連盟の案内をもとに整理します。
まず結論|4つの疑問に答えます
最初に、講習会の前によく出る4つの疑問への答えを表にまとめます。
| 疑問 | 答え |
|---|---|
| どの資格を取る? | 小学生・中学生はジュニア審判員、満15歳以上(中学生を除く)は2級審判員 |
| 何をする? | 競技規則・審判規則の講習 → 筆記テスト → 実技(ジュニアは講習・テスト・実技演習の例) |
| 費用は? | 受講料と認定料の合計で、数千円程度の例が多い(都道府県で異なる) |
| 期限は? | 2級は6年(新規は認定から5年経過後の最初の3月31日まで)。ジュニアは中学校卒業まで |
なお、講習会を受けるには、日本ソフトテニス連盟への会員登録が前提です。日本連盟は、資格の認定手続きをする年度に会員登録が済んでいることを条件にしています。登録がまだの人は、先に所属チームの責任者に確認しましょう。
なぜ審判資格が必要なのか
ソフトテニスの大会では、出場するチームの選手や関係者が審判を担当する運営が見られます。そのため、大会に出る条件として審判資格を求める連盟があります。
たとえば兵庫県ソフトテニス連盟は、連盟が主催する大会への参加には2級審判員の資格が要件だと案内しています。福岡県ソフトテニス連盟も、連盟主催の大会ではジュニア公認審判員の資格が必要だとしています。「大会に出るために講習会へ行く」というのは、多くの中高生にとって自然な流れです。
どの大会でどの資格が必要かは、地域や大会によって違います。大会要項の参加資格の欄を確認するのが確実です。
公認審判員は5区分|級ごとの役割と条件

日本ソフトテニス連盟の公認審判員規程では、公認審判員を次の5つに分けています。
| 区分 | 主な役割 | 認定の条件(要点) | 有効期間 |
|---|---|---|---|
| ジュニア審判員 | 大会のアンパイヤー | 認定日に小学生または中学生 | 小学校・中学校に在学している間(更新なし) |
| 2級審判員 | 大会のアンパイヤー | 認定日に満15歳以上(中学生を除く)。支部の検定会で筆記と実技の試験 | 6年 |
| 1級審判員 | レフェリー・アンパイヤー、2級とジュニアの養成・指導 | 2級として4年を超える経験。支部長の推薦を受け、日本連盟の検定会で筆記と実技の試験 | 6年 |
| マスターアンパイヤー | 大会のアンパイヤー | 50歳以上の2級審判員で、支部長が適当と認めた人 | 終身 |
| マスターレフェリー | レフェリー、2級とジュニアの養成・指導 | 50歳以上の1級審判員で、支部長が適当と認めた人 | 終身 |
※アンパイヤーは試合ごとの審判(正審・副審)、レフェリーは大会全体の審判を統括する役割です。
中学生はジュニア審判員を取る
中学生は2級審判員の対象外です。中学生が受けるのはジュニア審判員の検定会になります。ジュニア審判員は更新がなく、中学校を卒業するまで有効です。
高校生・大人は2級審判員を取る
2級審判員は「満15歳以上、ただし中学生を除く」が条件です。日本連盟の規程では、検定会の対象を「16歳以上(15歳の高校1年生を含む)」としています。つまり、高校1年生になれば受けられます。
1級・マスターは経験を積んでから
1級審判員は、2級として4年を超える経験が必要です。さらに支部長の推薦を受け、日本連盟が主催する検定会で筆記と実技の試験を受けます。岐阜県ソフトテニス連盟の案内では、1級の検定会は日本連盟が東日本・西日本で年1回開くとしています。マスターの2区分は50歳以上が条件で、支部長の推薦をもとに認定されます。
審判講習会(検定会)では何をする?
講習会の中身は、大きく「講習」「筆記テスト」「実技」の3つです。順番や時間は都道府県連盟ごとに違うので、ここでは公開されている案内から例を紹介します。
当日のタイムテーブルの例

宮城県ソフトテニス連盟の2026年度の案内では、次の流れになっています。
| 内容 | 2級(新規) | ジュニア(中学生) |
|---|---|---|
| 競技・審判規則の講習 | 2時間 | 1時間 |
| テスト | 1時間 | 45分 |
| 実技演習 | 1時間 | 50分 |
2級はおおむね半日の日程です。一方、福岡県ソフトテニス連盟の2級検定・更新講習会は9時開講・16時閉講の1日日程で、更新の人は11時に終わる予定と案内されています。時間の長さは地域で大きく違うため、案内を必ず確認してください。
筆記テストの準備
テストは、講習で扱う競技規則・審判規則から出題されます。合格点や問題数は日本連盟の規程に定めがなく、各支部が審査します。
準備として効果的なのは、最新のルールブックに目を通しておくことです。日本連盟は2026年4月1日に競技規則などを改訂し、名称も「ハンドブック」から「ルールブック」に変わりました。古い版で覚えた内容は、改訂点を確認しておきましょう。ルールブックを会場で販売する連盟や、持参を求める連盟があります。
実技で見られること
実技演習では、コートで審判の動きやコール・サインを実際に行います(内容は会場によって異なります)。講習で教わったコールを、本番と同じ大きさの声で練習しておくと落ち着いて臨めます。
受講から認定までの5ステップ
申し込みから資格を受け取るまでの流れは、どの地域もおおむね共通です。
- 日本ソフトテニス連盟に会員登録する:その年度の登録が済んでいないと、受講しても認定の申請ができない場合があります。
- 都道府県連盟の案内を確認する:日程・会場・締切・費用を確かめます。新規と更新で会場が分かれることもあります。
- チーム(団体)単位で申し込む:多くの連盟は、学校やクラブの責任者がまとめて申し込む形です。兵庫県連盟は講習会の2週間前を締切とし、会員登録番号の記入を求めています。
- 当日受講し、費用を納める:受付で現金を払う形の連盟が多くあります。
- 認定される:支部の担当者が日本連盟のシステムで手続きをし、認定料の納付が済んだ時点で認定されます。認定証と徽章(ワッペン)が交付され、宮城県連盟のジュニア検定会では当日渡すと案内しています。
費用はいくら?受講料・認定料の目安
費用は「検定会の参加費(受講料)」と「認定料」に分かれます。日本連盟の公認審判員規程施行細則では、次の額を定めています(認定料・更新料は日本連盟分と支部分の合計)。
| 区分 | 参加費 | 認定料 | 更新料 |
|---|---|---|---|
| ジュニア | 1,500円以上 | 1,000円 | なし |
| 2級 | 1,500円以上 | 一般3,000円/高校生2,000円/ジュニアからの切り替え1,000円 | 2,000円 |
| 1級 | 2,500円以上 | 5,000円 | 3,000円 |
実際に案内されている額は、ルールブック代を含めるかどうかなどで変わります。2026年度の案内から例を挙げます。
- 宮城県(2級・新規):受講料2,000円+認定料3,000円=合計5,000円
- 宮城県(ジュニア):受講料1,500円+認定料1,000円+ルールブック代500円=合計3,000円
- 福岡県(2級):検定料 一般5,500円・高校生4,500円(ハンドブック代込み)、更新料4,500円
- 兵庫県(2級):認定・更新料4,000円(受講料2,000円を含む)、ルールブックは別途1,000円で販売
同じ2級でも、地域によって1,000円以上の差があります。申し込む都道府県連盟の最新の案内で確認してください。
有効期限と更新|失効させないための注意点
ここが一番見落としやすいポイントです。2級審判員の期限の数え方は、新規と更新で違います。
新規の2級は「5年経過後の最初の3月31日」まで

2級審判員の有効期間は6年です。ただし新規認定の場合は、認定された日から5年が過ぎたあとの、最初の3月31日で満了します。
たとえば2026年11月に新規で認定された場合、5年後は2031年11月です。その後の最初の3月31日である2032年3月31日が満了日になります。高校1年生で取った資格は、大学生くらいの年代で期限を迎える計算です。
更新は期限内に研修会を受ける
更新するには、支部が指定する研修会を受けて審査に通る必要があります。日本連盟の細則では、更新の手続きは有効期間の最終年度のうちに行うと定めています。期限が切れてからの手続きは、すべて新規扱いです。
更新の研修会は新規より短いことがあります。福岡県連盟の例では、更新者は実技・筆記試験が免除され、午前中に終わる予定です。ただし宮城県連盟の秋の検定会のように、新規専用で更新者は受けられない会場もあります。
ジュニアから2級への切り替え
ジュニア審判員には更新がありません。中学校を卒業したら、高校生のあいだに2級審判員へ切り替えます。兵庫県連盟は、ジュニアの有効期間を過ぎても高校生のあいだは切り替えを認めると案内しています。切り替え後の2級は、新規と同じく認定から5年経過後の最初の3月31日までが有効期間です。
団体責任者がやっておきたいこと
部員やクラブ員が多いチームでは、期限切れが起こりがちです。兵庫県連盟は、団体責任者が会員の有効期限を日ごろから管理し、更新の意思を確認するよう求めています。日本連盟の会員登録システムでは、会員の審判資格と有効期限を確認できます。年度初めに一覧で期限をチェックする習慣をつけると安心です。
講習会の日程の調べ方

講習会の日程は、各都道府県のソフトテニス連盟のホームページに掲載されます。年度初めに年間の予定表を出す連盟もあれば、開催の1〜2か月前に個別に案内する連盟もあります。
調べるときは、次の順で探すと見つけやすくなります。
- 都道府県連盟のサイトの「審判」「審判委員会」「お知らせ」のページを見る
- 中学生は、学校の顧問の先生経由で地区ごとのジュニア検定会の案内が届くことがある
- 近くで開催がない場合は、連盟の審判担当に問い合わせる
福岡県連盟は2級の受講希望者が20名以上いれば臨時の講習会を開くと案内しています。岐阜県連盟も、受講者が20名程度以上いれば開催を要請できるとしています。チームでまとまった人数がいる場合は、出張開催を相談できる地域もあります。
よくある質問(FAQ)
Q. 中学生でも2級審判の資格は取れますか?
取れません。2級審判員は「満15歳以上、ただし中学生を除く」が条件です。中学生はジュニア審判員の検定会を受け、高校生になってから2級へ切り替えます。
Q. 2級審判のテストの合格率や合格点は?
日本連盟の規程には合格点や合格率の定めがなく、各支部が審査します。日本連盟の公式資料にも合格率の掲載は見当たりません。講習をよく聞き、最新のルールブックで復習しておきましょう。
Q. 審判講習会は何年ごとに受ければよいですか?
2級と1級は有効期間が6年のため、6年ごとに更新の研修会を受けます。新規の2級は、認定から5年経過後の最初の3月31日が期限です。ジュニア審判員には更新がありません。
Q. 有効期限が切れてしまったらどうなりますか?
期限後の手続きは新規認定と同じ扱いです。期限の年度に入ったら、早めに更新の研修会を申し込みましょう。
Q. 会員登録をしていなくても受講できますか?
原則として、その年度の日本連盟への会員登録が必要です。登録がないと、受講しても認定の申請ができないと案内している連盟もあります。翌年度に登録予定の人の受講を例外的に認める連盟もあるので、所属する都道府県連盟に確認してください。
まとめ
- 審判講習会は、日本ソフトテニス連盟の公認審判員になるための検定会・研修会
- 公認審判員は5区分。中学生まではジュニア審判員、高校生からは2級審判員が入口
- 講習会は「規則の講習→筆記テスト→実技」が基本。時間や費用は都道府県で違う
- 2級の有効期間は6年。新規は認定から5年経過後の最初の3月31日まで
- 更新は最終年度のうちに。期限切れは新規扱いになる
講習会の前日までに、最新のルールブックで改訂点を確かめておきましょう。チームの責任者の方は、部員の有効期限の一覧を作っておくと、更新漏れを防げます。

