ソフトテニスで「ルーセントカップ」と言えば、多くの場合は毎年1月に東京体育館で行われる東京インドア全日本ソフトテニス大会を指します。

ただし、検索すると中学生や高校生の大会もたくさん出てきて、「結局どの大会のこと?」と迷う方も多いはずです。

この記事では、ルーセントカップと名のつく大会を種類ごとに整理しました。あわせて、東京インドアの65年の歴史と、2019年以降の歴代優勝ペアを公式発表をもとにまとめています。

ルーセントカップとは?|結論:ルーセントが協賛する大会の名前

白いソフトテニスボールが人工芝の上に並んでいる様子

ルーセントカップとは、株式会社ルーセント(千葉県柏市)が協賛する大会につけられる名前です。

ルーセントは、ソフトテニスボール「アカエム」で知られる会社です。「アカエム140年」を掲げ、ウェアブランドの「LUCENT」も展開しています。

ルーセントカップと呼ばれる大会は、大きく次の3種類に分かれます。

種類大会名対象時期・会場
① 日本トップの招待大会東京インドア全日本ソフトテニス大会前年の主要大会で好成績の男女各8ペア1月・東京体育館
② 日本トップの対抗戦全日本社会人・学生対抗インドアソフトテニス大会社会人代表と学生代表1月・愛知県など
③ ジュニア・地域の大会ルーセント旗/ルーセント杯/各地のルーセントカップ小学生・中学生・高校生・地域の選手年間を通して各地

①と②は「ルーセントカップ2027」のように、まとめて年号つきで呼ばれることがあります。ニュースやSNSで「ルーセントカップ」と出てきたら、まず①の東京インドアだと考えてよいでしょう。

東京インドアの基本情報|第67回は2027年1月17日

屋内アリーナで開催されるソフトテニス大会の会場全景(イメージ)

東京インドアは、その年の国内主要大会で好成績を収めた男女各8ペアだけが出場できる招待制の大会です。

項目内容(第67回)
正式名称ルーセントカップ 第67回 東京インドア 全日本ソフトテニス大会
開催日2027年1月17日(日)9:00開場
会場東京体育館 メインアリーナ(東京都渋谷区千駄ケ谷)
主催東京都ソフトテニス連盟・毎日新聞社
出場2026年の国内主要大会で優秀な成績を収めた男女8ペア
試合方法4ペアずつの予選リーグ(2ブロック)→各ブロック上位2ペアでトーナメント

ゲーム数は、前回(第66回)が予選リーグ7ゲーム・トーナメント9ゲームでした。屋外の大会と違って風や日差しの影響がないため、純粋な技術とペアの力が勝敗を分けるのが見どころです。

第67回の観戦チケットは、2026年10月13日からルーセントウェブストアで販売されています。日程や観戦方法の詳細は、記事末の関連記事で紹介しています。

東京インドアの歴史|1961年に始まった「新春の頂上決戦」

屋内会場で大会の開会式に整列する選手たち(イメージ)

東京インドアの歴史を、時代ごとに振り返ります。

1961年に第1回を開催

記録サイト「soft-tennis homepage」の歴代戦績によると、第1回大会は1961年に行われました。大会の回数(2026年が第66回)とも計算が合います。

1990年代には、北本英幸・斉藤広宣ペアが5回優勝(1990・93・94・96・98年)しています。2000年前後は、中堀成生・高川経生ペア(NTT中国/NTT西日本)が1999・2000・2002・2004年に優勝しました。

女子では、1980年代後半にナガセケンコー(旧・長瀬ゴム)の桜井・塩崎ペアが1985〜1989年に5連覇しています。社会人の強豪チームが、時代ごとに主役を務めてきた大会と言えます。

「ルーセントカップ」の冠と会場の移り変わり

東京都ソフトテニス連盟の記録では、2017年の第57回にはすでに「ルーセントカップ」の名前で開催されています。

会場は現在の東京体育館が定番ですが、2019年(第59回)と2020年(第60回)は駒沢体育館で行われました。2020年は出場ペアも男女各6ペアで、現在の8ペア制とは異なります。

2021年は中止、2022年に復活

2021年の第61回は、緊急事態宣言の延長を受けて中止になりました。代わりに「ドリームマッチ」という代替企画が行われています。

2022年の第62回で、2年ぶりに有観客で復活しました。ルーセントはこの大会を「ソフトテニス復興元年」の最初のイベントと位置づけ、全試合のライブ配信や、男女混合のミックスダブルス(エキシビション)も行いました。

観客は約2,000人から4,500人へ

近年の東京インドアは、観客数が毎年のように増えています。

開催年回観客数(公式発表)
2023年第63回約2,000人
2024年第64回3,000人
2025年第65回3,800人
2026年第66回4,500人(3階席までほぼ満員)

3年で2倍以上に増えたことになります。会場では選手のサイン企画やマンガの展示など「お楽しみ企画」も行われ、試合以外の楽しみも増えています。

東京インドアの歴代優勝ペア一覧(2019年〜2026年)

ルーセント公式ブログの結果発表をもとに、2019年以降の優勝・準優勝ペアをまとめました(所属は当時のもの)。

男子の歴代優勝ペア

開催年回優勝準優勝
2026年第66回矢野颯人・内田理久(NTT西日本)片岡暁紀・黒坂卓矢(日本体育大学)
2025年第65回内本隆文・内田理久(NTT西日本)広岡宙・長江光一(NTT西日本)
2024年第64回広岡宙・長江光一(NTT西日本)上岡俊介・丸山海斗(Up Rise)
2023年第63回船水颯人・上松俊貴(稲門クラブ・NTT西日本)水木瑠・荒木駿(早稲田大学)
2022年第62回村上雄人・長江光一(NTT西日本)林田和樹・柴田章平(ヨネックス)
2021年第61回中止―
2020年第60回丸中大明・林湧太郎(NTT西日本)安藤優作・安藤圭祐(東京ガス・東邦ガス)
2019年第59回林田和樹・柴田章平(ヨネックス)船水颯人・上松俊貴(早稲田大学)

男子は、2022年以降の5大会のうち4大会をNTT西日本の選手同士のペアが制しています(2023年の船水・上松ペアも、上松選手はNTT西日本所属)。

なかでも内田理久選手は、2025年・2026年と、ペアを替えて2連覇中です。第67回で勝てば3連覇になります。

なお、船水・上松ペアは2023年の優勝が「2018年大会以来2回目」と公式に発表されています。

女子の歴代優勝ペア

開催年回優勝準優勝
2026年第66回天間麗奈・前川愛生(東北高校・広島翔洋高校)高橋偲・岩倉彩佳(どんぐり北広島)
2025年第65回高橋乃綾・岩倉彩佳(どんぐり北広島)天間麗奈・宮前希帆(東北高校・ワタキューセイモア)
2024年第64回高橋乃綾・岩倉彩佳(どんぐり北広島)貝瀬ほのか・渡邉絵美菜(ヨネックス)
2023年第63回高橋乃綾・半谷美咲(どんぐり北広島)貝瀬ほのか・渡邉絵美菜(ヨネックス)
2022年第62回高橋乃綾・半谷美咲(どんぐり北広島)小林愛美・吉田澪奈(東京女子体育大学)
2021年第61回中止―
2020年第60回高橋乃綾・半谷美咲(どんぐり北広島)横山温香・大槻麗(東海市連盟・ダンロップ)
2019年第59回徳川愛実・黑木瑠璃華(ヨネックス)中川・柴田(ナガセケンコー)

女子の主役は、「インドアの女王」と呼ばれた高橋乃綾選手です。公式発表によると、高橋選手は8回出場して7回優勝しました。半谷美咲選手と3連覇(2020・2022・2023年)、続いて岩倉彩佳選手と2連覇(2024・2025年)を達成しています。

高橋乃綾選手の引退(2025年3月)後に行われた2026年大会では、高校生ペアの天間麗奈・前川愛生ペアが初優勝しました。高校生ペアが社会人や大学生のトップペアを破ったことで、世代交代を印象づける大会になりました。

歴代の結果から見える「東京インドアの勝ちパターン」

過去8大会の結果を並べると、東京インドアならではの傾向が見えてきます。

  • 予選で負けたペアが決勝でリベンジする:2024年の広岡・長江ペアは、予選で唯一負けた上岡・丸山ペアに決勝で5-3で勝利。2025年の内本・内田ペアも、予選で1敗しながら優勝しました
  • 決勝は接戦になりやすい:2025年の男子決勝は5-4、2024年の女子決勝も5-4でした
  • ダブルフォワード(2人とも前に出る陣形)が強い:2022年の村上・長江ペア、2022・2023年の高橋・半谷ペアは、いずれもダブル前衛で攻める戦い方で優勝しています

予選リーグで1敗しても、決勝トーナメントに進めば十分に優勝のチャンスがあります。予選の結果だけで優勝候補を決めつけないのが、東京インドアを楽しむコツです。

中学生・高校生の「ルーセントカップ」|白子町のルーセント旗とは

屋外に広がる砂入り人工芝のソフトテニスコート

「ルーセントカップ 中学生」「ルーセントカップ 白子」と検索される大会の多くは、千葉県白子町で行われるジュニアの研修大会です。正式名称は「カップ」ではなく、「ルーセント旗」「ルーセント杯」です。

大会名対象次回の日程・会場
第41回 ルーセント旗 東日本ジュニア選抜ソフトテニス研修大会東日本から選抜された中学生(男女計200校)2026年12月27日〜29日・千葉県白子町テニスコート(220面)
ルーセント杯争奪 第52回 全国高校選抜ソフトテニス研修大会全国から選抜された高校(男女計200校)2026年3月26日〜29日に開催済み・白子町テニスコート(150面)

第41回ルーセント旗の申込締切は、2026年11月13日(金)必着です。申込はウェブの申込フォームか郵送で行い、電話では受け付けていません。

このほか、各地のソフトテニス連盟が主催する「ルーセントカップ東海ソフトテニス大会」(愛知県)や、岐阜県の「ルーセントカップ団体戦」「LUCENT-CUP 東濃地区U14選抜大会」なども開催されています。地域の大会は、各県のソフトテニス連盟のサイトで要項と結果を確認しましょう。

よくある質問

Q. ルーセントカップと東京インドアは同じ大会ですか?

はい、多くの場合は同じ大会を指します。正式名称は「ルーセントカップ 東京インドア全日本ソフトテニス大会」で、ルーセントカップは協賛社の名前を冠した呼び名です。ただし、中学生・高校生向けのルーセント旗・ルーセント杯など、別の大会を指すこともあります。

Q. 東京インドアと全日本インドアは何が違いますか?

別の大会です。東京インドアは東京体育館で行われる招待制の大会で、出場は男女各8ペアです。全日本インドア選手権は名前が似ていますが、開催時期・会場・出場方法が異なる別の大会です。

Q. 東京インドアはいつから開催されていますか?

記録サイトの歴代戦績によると、1961年に第1回が開催されました。2021年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2027年1月の大会が第67回です。

Q. 東京インドアで最も多く優勝した選手は誰ですか?

公式発表で確認できる範囲では、女子の高橋乃綾選手(どんぐり北広島)が8回出場7回優勝と際立っています。男子では、内田理久選手が2025・2026年と2連覇中です。

Q. ルーセント旗(白子)の大会には誰でも申し込めますか?

東日本ジュニア選抜は「東日本より選抜された中学生」が対象です。参加資格や申込方法は、ルーセント公式サイトの大会要項で確認してください。

まとめ

  • ルーセントカップは、アカエムのルーセントが協賛する大会の名前。多くの場合は東京インドアを指す
  • 東京インドアは、男女各8ペアによる招待制の大会。第67回は2027年1月17日に東京体育館で開催
  • 1961年に始まり、2021年の中止を経て、観客は3年で約2,000人から4,500人に増えた
  • 男子はNTT西日本のペアが近年の主役で、内田理久選手が2連覇中。女子は高橋乃綾選手が7回優勝し、2026年は高校生ペアが初優勝
  • 中学生・高校生向けの「ルーセント旗」「ルーセント杯」は、千葉県白子町で開催

まずは、第67回の出場ペアの発表(2026年11月頃の予定)をチェックしてみてください。

あわせて読みたい