「次の試合、審判お願いね」と言われてジャッジペーパーを渡されたものの、どこに何を書けばいいのか分からない。そんな人は多いはずです。

結論から言うと、試合中に書く記号は「○」と「×」の2つだけです。ポイントを取った側に○、失った側に×を、左から右へ1つずつ書きます。あとは、ゲームが終わるたびに中央へ点数を書くだけです。

この記事では、日本ソフトテニス連盟(JSTA)が公開している記入要領をもとに、試合前・試合中・試合後の順番で書き方をまとめました。

ジャッジペーパーとは|採点票・スコアシートと同じもの

正審が座る審判台のイラスト。ジャッジペーパーは審判台の上で記入する

ジャッジペーパーは、試合の経過と結果を記録する用紙です。部活や大会の現場では「ジャッジペーパー」と呼ばれることが多いですが、日本ソフトテニス連盟の資料では「採点票」または「スコアシート」と書かれています。呼び方が違うだけで、同じ用紙を指します。

書くのは正審(審判台に座る主審)です。連盟の記入要領でも、正審が必要事項を正確に記入すると定められています。

なお、ここで紹介するのは連盟の標準的な様式(ダブルス・シングルス用)です。団体戦用の用紙や、地域の中体連・連盟が独自に作った用紙は、欄の並びや書き方が違うことがあります。大会で配られた用紙と、当日の注意事項を優先してください。

書き方の早見表|記号と記入欄

まずは全体像です。連盟の記入要領の内容を、欄ごとに整理しました。

欄書く内容書くタイミング
正審・副審担当する審判の氏名試合前
開始試合を始めた時刻試合開始時
サイドサイドを選んだペアの「サイド」を○で囲む試合前
S・Rサービス側は「S」、レシーブ側は「R」を○で囲む各ゲームの前
ポイント欄取ったら○、失ったら×。上の段の左から右へ1ポイントごと
中央のゲーム欄そのゲームの両者のポイント数。取った側の数字を○で囲む1ゲームごと
スコア欄両者の取ったゲーム数。勝者側の数字を○で囲む試合後
終了試合が終わった時刻試合後
警告出した警告の「Y」「R」を○で囲み、理由を書く該当したとき
タイム身体上の故障が発生するたびに「5」を○で囲む該当したとき
勝者サイン勝った選手に書いてもらう試合後

コート番号や選手の番号・所属・名前は、記録係や進行係があらかじめ書いておくのが原則です。正審は、書かれた内容が目の前の選手と合っているかを確認します。空欄で渡された場合は、本部の指示に従って記入しましょう。

試合前に書くこと|4つの確認

ソフトテニスコートのネットポスト横に置かれた審判台

審判台に上がる前に、次の4つを済ませます。

  1. 選手の確認:番号・所属・名前が用紙と合っているかを見る
  2. 審判の名前:正審・副審の欄に担当者の氏名を書く
  3. サイドを○で囲む:サイドを選んだペアの、プレーヤー欄の下にある「サイド」を○で囲む
  4. 第1ゲームのS・Rを○で囲む:サービスをするペアの「S」、レシーブをするペアの「R」を○で囲む

トスでは、一方のペアが「サービスかレシーブ」を、もう一方が「サイド」を選びます。つまり、サイドに○が付くのは片方のペアだけです。両方に付けないよう注意しましょう。

開始時刻は、試合を始めるときに書きます。連盟の記入要領では、開始時間と終了時間は「必ず記入」とされています。コートから見える時計の位置を、先に確認しておくと安心です。

試合中の書き方|○×を1ポイントずつ

コートのラインぎわに落ちたソフトテニスボール。イン・アウトの判定を1ポイントずつ記録する

取ったら○、失ったら×

ポイント欄は、左右にそれぞれのペアの欄があります。1ポイント終わるごとに、取ったペアの欄に○、失ったペアの欄に×を書きます。上の段の左端から、右へ順に進めます。

たとえば、左側のペアが4−2で取ったゲームは、次のようになります。

ポイント123456
左側のペア○××○○○
右側のペア×○○×××

左右の同じ位置は、必ず「○と×の組」になります。両方○、両方×になっていたら書き間違いです。

フォールトはどう書く?

連盟の記入要領で決められている記号は、○と×だけです。第1サービスのフォールトを書く記号は、記入要領には定められていません。

ダブルフォールトになった場合は、サービス側がポイントを失うので、サービス側に×、レシーブ側に○を書きます。ネットやアウトなど、失点の理由を書き分ける決まりもありません。

ゲームが終わったら中央に点数

1ゲームが終わったら、中央の欄に両者のポイント数を書き、ゲームを取った側の数字を○で囲みます。左のペアが4−2で取ったなら、左に「4」を書いて○で囲み、右に「2」を書きます。

続けて、次の行のS・Rを囲みます。サービスとレシーブは1ゲームごとに入れ替わるため、囲む文字も前の行と逆になります。

ゲームが終わったらやること
毎ゲーム中央にポイント数を記入し、取った側を○で囲む
毎ゲーム次の行のS・Rを○で囲む(前のゲームと逆)
奇数ゲームの後サイドのチェンジ(サービスも交代する)
偶数ゲームの後サービスのチェンジのみ

デュースが長引いたとき

デュースが続くと、上の段がいっぱいになることがあります。連盟の公式記入例(10−8のゲーム)では、上の段が埋まったあと、下の段の左から続けて書いています。欄の外にはみ出して書く必要はありません。

ファイナルゲームの書き方

ゲームカウントが並んだとき(7ゲームマッチなら3−3、5ゲームマッチなら2−2)は、ファイナルゲームに入ります。用紙では、いちばん下の「Ⓕ」と書かれた行を使います。公式記入例でも、途中の行を空けたままⒻの行に書いています。

書き方は、ほかのゲームと同じです。取ったら○、失ったら×を左から書き、終わったら中央に点数を書いて、取った側を○で囲みます。7−1なら、勝った側の「7」を○で囲みます。

違うのは、試合の進み方です。

項目通常のゲームファイナルゲーム
勝ちに必要なポイント4ポイント7ポイント
デュース3−3から6−6から
サービスの交代1ゲームごと2ポイントごと
サイドのチェンジ奇数ゲームの後最初の2ポイントの後、以降は4ポイントごと

ファイナルゲームでは、ゲームの途中でサービスとサイドが入れ替わります。記入に気を取られて、交代を見落としやすい場面です。○×の数を数えて、「2・6・10ポイント後がサイドのチェンジ」と覚えておくと確認できます。

なお、Ⓕの行にあらかじめ印字されている「*」の使い方は、連盟の記入要領に説明がありません。気になる場合は、大会の審判担当の先生や本部に確認してください。

試合後に書くことと、提出までの流れ

試合が終わったら、次の順番で仕上げます。

  1. 最後のゲームの点数を中央に書き、取った側を○で囲む
  2. スコア欄に両者のゲーム数を書き、勝者側の数字を○で囲む(例:④−2)
  3. 終了時刻を書く
  4. 審判台を降り、ネット付近に集まって結果を伝え、あいさつをする
  5. 勝ったペアの選手に勝者サインを書いてもらう(個人戦の場合)
  6. 用紙を本部(進行係)へ提出する

提出の前に、もう一度だけ用紙を見直しましょう。見るのは「中央の○の数とスコア欄のゲーム数が合っているか」「勝者サインがあるか」「開始・終了の時刻が入っているか」の3点です。

用紙の下にある「進行」「点検」「記録」の欄は、連盟の記入要領では正審が書く項目に入っていません。指示がなければ空けたまま提出し、迷ったら本部に聞きましょう。提出先は大会ごとに違うため、審判の説明で確認しておきましょう。

よくある記入ミスと防ぎ方

初めての審判で起こりやすいミスを、防ぎ方とセットでまとめました。

よくあるミス防ぎ方
○×を逆に書く(取った側に×)左右の同じ位置が「○と×の組」になっているか見る
ポイントを1つ書き忘れるコールをしたら、次のサービスの前に必ず書く
S・Rを囲み忘れる・前のゲームと同じにする中央に点数を書いたら、続けて次の行を囲む
中央の数字を○で囲み忘れる「数字を書く→○で囲む」をセットにする
開始・終了時刻を書き忘れる開始は試合開始時、終了は審判台を降りる前に書く
勝者サインをもらい忘れるあいさつの直後、選手が離れる前に声をかける
左右のペアを取り違える試合前に、用紙の左右とコートの選手を見比べておく

カウントが分からなくなったら、あわてずに用紙の○の数を数えましょう。連盟の資料では、ポイントカウントの誤りはそのゲーム内に、ゲームカウントの誤りはそのマッチ内に訂正するとされています。気づいたら副審にも確認し、すぐに直しましょう。

正審と副審の役割|副審のやり方

審判台とネットが設置されたソフトテニスコートの全景

ジャッジペーパーを書くのは正審ですが、試合は正審と副審が協力して進めます。

役割位置おもな仕事
正審審判台の上試合の進行、カウントのコール、ジャッジペーパーの記入
副審正審の反対側のネットポスト付近担当する範囲の判定をサインで示す、正審を助ける

連盟の資料の図では、副審はサービスのときレシーバーに合わせて立つ位置を変え、ラリー中はネットポストの横に立ちます。サインは、フォールト・アウト・レット・ノーカウント・タイムなどが図で示されています。

副審は紙を書きませんが、カウントを頭の中で数えておくと、正審が迷ったときに助けられます。正審は困ったら副審に確認する。副審はサインをはっきり出す。この2つを意識すると、試合を進めやすくなります。

初めての審判で慌てないための持ち物と準備

用紙と筆記具は大会側で用意されることが多いですが、自分で持っておくと安心なものがあります。

  • 書きやすい筆記具(予備も1本。鉛筆かボールペンかは大会の指定に従う)
  • バインダー(配られない場合に備えて。風で用紙が飛ぶのを防げる)
  • 腕時計(開始・終了時刻を書くため)
  • 帽子・飲み物(夏の審判台は日差しが強い)

前日までに、白紙のジャッジペーパーで1試合分を書いてみるのがおすすめです。練習試合で先輩の横について書いてみると、本番でも落ち着いて書けます。用紙は、日本ソフトテニス連盟や都道府県連盟のサイトで公開されていることがあります。

よくある質問

Q. ソフトテニスのジャッジペーパーとは何ですか?

試合の経過と結果を記録する用紙です。日本ソフトテニス連盟の資料では「採点票」「スコアシート」と呼ばれています。正審がポイントごとに記入します。

Q. ジャッジペーパーの書き方を簡単に教えてください。

ポイントを取った側に○、失った側に×を、左から右へ書きます。ゲームが終わったら中央に両者のポイント数を書き、取った側の数字を○で囲みます。

Q. フォールトはジャッジペーパーに書きますか?

連盟の記入要領で決められている記号は○と×だけです。第1サービスのフォールトを書く決まりはありません。ダブルフォールトは、サービス側に×、レシーブ側に○を書きます。

Q. 書き間違えたときはどうすればいいですか?

気づいた時点で、すぐに直します。連盟の資料では、ポイントカウントの誤りはそのゲーム内に、ゲームカウントの誤りはそのマッチ内に訂正するとされています。直し方(消しゴムか、線で消すか)は大会の指示に従ってください。

Q. ジャッジペーパーはどこで手に入りますか?

日本ソフトテニス連盟のサイトで、スコアシートの様式と記入要領が公開されています。都道府県の連盟や地域の中体連が、独自の様式を配布していることもあります。大会では、主催者が用意した用紙を使いましょう。

まとめ

  • ジャッジペーパーは採点票・スコアシートと同じもの。書くのは正審
  • 試合中の記号は○(取った)と×(失った)だけ。左から右へ1ポイントずつ
  • ゲームごとに中央へ点数を書き、取った側を○で囲む。次の行のS・Rも囲む
  • ファイナルゲームはⒻの行に、同じ書き方で記入する
  • 試合後はスコア・終了時刻・勝者サインを確認して本部へ提出
  • 用紙や細かい書き方は大会によって違うことがある。当日の指示を優先する

この記事は連盟の公開資料をもとにしています。ルールは改訂されることがあるため、大会では最新のルールブックと大会要項を確認してください。まずは白紙の用紙で1試合分を書き、「コール→記入→次のポイント」の順番に慣れておきましょう。

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