体験会や海外の動画で「キッチン」「ディンク」「サイドアウト」と言われて、意味がわからなかった方は多いはずです。ピックルボールはアメリカ生まれなので、用語のほとんどが英語のカタカナ読みです。
この記事では、米国の競技団体USA Pickleballの2026年版公式ルールブックの定義をもとに、よく使う英語の用語をカテゴリ別に68語、読み方と意味の表で整理しました。通称・スラングは公式の用語と分けて書いています。
「ピックルボール」は英語で pickleball
ピックルボールは英語で pickleball と書きます。1語で、文の途中では小文字です。発音は「ピクルボール」に近く、「ピックルボールをする」は play pickleball と言います。公式ルールブックでは、テニス・バドミントン・卓球の要素を合わせたパドルスポーツと説明されています。
まずは次の5語を押さえると、体験会での説明が聞き取りやすくなります。
- kitchen(キッチン):ネット前のボレー禁止エリアの通称。正式には Non-Volley Zone
- dink(ディンク):キッチンに落とす柔らかいショット
- side out(サイドアウト):サーブ権が相手チームに移ること
- fault(フォルト):反則やミス。そのラリーは負けになる
- zero-zero-two(0-0-2):ダブルスのゲーム開始時のスコアコール
コートの英語用語(12語)

| 英語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| court | コート | ベースラインとサイドラインで囲まれた区域 |
| baseline | ベースライン | コートの両端にある、ネットと平行なライン |
| sideline | サイドライン | ネットと直角の両側のライン。シングルス・ダブルス共通 |
| centerline | センターライン | サービスコートを左右に分けるライン |
| Non-Volley Zone(NVZ) | ノンボレーゾーン | ネットから奥行7フィート(2.13m)の区域。触れながらのボレーは禁止 |
| kitchen | キッチン | ノンボレーゾーンの通称。ルールブックの本文には出てこないが、試合や解説では一般的 |
| non-volley zone line | ノンボレーゾーンライン | キッチンの境目のライン。ラインもキッチンの一部。俗に kitchen line |
| service court | サービスコート | キッチンとベースラインの間の左右の区域 |
| serving area | サービングエリア | ベースラインの後ろの、サーブを打つ位置 |
| transition zone | トランジションゾーン | キッチンとベースラインの間の中間地帯。俗に no man's land |
| net post | ネットポスト | ネットを張る支柱 |
| permanent object | パーマネントオブジェクト | 天井・壁・フェンス・ネットポストなど、コート周りの動かない物 |
国内の統括団体Pickleball Japan(PJ)も、キッチンを「ノンボレーゾーンの通称」と説明しています。
サーブと得点の英語用語(15語)
サーブに関する用語
| 英語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| serve | サーブ | ラリーを始めるための最初の一打 |
| server | サーバー | サーブを打つ人 |
| receiver | レシーバー | サーブを返す人 |
| volley serve | ボレーサーブ | 離したボールを、地面に落とさず下から打つサーブ |
| drop serve | ドロップサーブ | ボールを落とし、ワンバウンドさせてから打つサーブ |
| return of serve | リターン | サーブを返す2球目。単に return とも言う |
| Two-Bounce Rule | ツーバウンドルール | サーブとリターンは、どちらもワンバウンドさせて打つルール |
得点と試合の進行に関する用語
| 英語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| rally | ラリー | サーブが打たれてから、ボールがデッドになるまでの打ち合い |
| side out | サイドアウト | サーブを失い、サーブ権が相手側に移ること |
| first server / second server | ファーストサーバー/セカンドサーバー | ダブルスで、サイドアウト後に最初に打つ人と、そのパートナー |
| starting server | スターティングサーバー | 各チームで、ゲームの最初にサーブする人 |
| score call | スコアコール | サーブ前に点数を言うこと。ダブルスは3つの数字 |
| rally scoring | ラリースコアリング | ラリーに勝った側に毎回1点が入る方式。2026年版では暫定ルール |
| game / match | ゲーム/マッチ | 1ゲームは通常11点先取・2点差。マッチは試合全体 |
| mini-singles | ミニシングルス | コートの半面だけを使うシングルス。俗に skinny singles |
標準はサーブ側だけが得点するサイドアウト方式です。0はテニスのように「love」とは言わず、「zero」と言います。
判定と反則の英語用語(14語)
| 英語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| fault | フォルト | ルール違反。ボールがデッドになり、そのラリーは負け |
| service foot fault | サービスフットフォルト | サーブ時にベースラインやコートの中、サイドライン・センターラインの延長線の外を踏む反則 |
| out | アウト | 区域の外に落ちること。ラインに触れたらイン(サーブがキッチンのラインに落ちたらアウト) |
| line call | ラインコール | アウトを声や手の合図で伝えること |
| dead ball | デッドボール | プレーが止まった状態のボール |
| live ball | ライブボール | スコアコールが始まってから、ボールがデッドになるまでの状態 |
| hinder | ヒンダー | 隣のコートの球や虫など、プレーヤー以外が原因の邪魔。ラリーはやり直し |
| replay | リプレイ | 得点やサーバーを変えずに、ラリーをやり直すこと |
| carry | キャリー | パドルの面にボールを乗せて運ぶように打つ反則 |
| double bounce | ダブルバウンス | 返球する前に自分の側で2回弾むこと |
| double hit | ダブルヒット | 返す前にボールを2回打つこと。1回のスイングで続けて当たるのは反則にならない |
| momentum | モメンタム | ボレー後の体の勢い。この勢いでキッチンに入ると反則 |
| distraction | ディストラクション | 大声や足踏みなど、相手の集中を妨げる行為 |
| time-out | タイムアウト | 試合中の休憩。11点・15点のゲームで2回、21点のゲームで3回 |
ソフトテニスやテニスの経験者が注意したいのは、let(レット)がないことです。サーブがネットに触れても、正しいサービスコートに入ればそのまま続行です。ルールブックにletという言葉は出てこず、やり直しはreplayと呼びます。また、ラリー中に体やパドルがネットに触れるとフォルトです。
ショットの英語用語(13語)

ショット名の多くは公式ルールの用語ではなく、プレーヤーの間の呼び方です。
基本のショット
| 英語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| volley | ボレー | バウンドする前に打つこと(公式の定義あり) |
| groundstroke | グラウンドストローク | ワンバウンドしたボールを打つショット |
| dink | ディンク | キッチン付近から、相手のキッチンに落とす柔らかいショット |
| drive | ドライブ | 低く速く、相手コートの奥へ打ち込むショット |
| drop shot | ドロップショット | 後ろから相手のキッチンに落とす柔らかいショット |
| third shot drop | サードショットドロップ | サーブ側が3球目に打つドロップショット。前に出る時間を作る |
| reset | リセット | 攻められた球を柔らかく返し、打ち合いを落ち着かせるショット |
| lob | ロブ | 相手の頭上を越えて、コートの奥を狙う高いショット |
| overhead / smash | オーバーヘッド/スマッシュ | 頭上から下に打ち込む強いショット |
速い打ち合い・上級ショット
| 英語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| speed-up | スピードアップ | ディンクの打ち合いから急に速い球で攻めること |
| punch volley | パンチボレー | テイクバックを小さくし、押し出すように打つボレー |
| Erne | アーニー | キッチンの横(コートの外)から打つボレー。Erne Perry選手の名前に由来するとされる |
| ATP(Around the Post) | エーティーピー | ネットポストの外側を回して入れるショット。ネットより低くてもよい |
ATPはルールブック13.Cで認められた返球です。アーニーは、キッチンを通って移動した場合、両足をキッチンの外に戻してから打たないと反則になります(11.A.3)。
戦術・スラングの英語用語(8語)
試合や動画の解説でよく聞く言葉です。「(俗)」は俗な言い方です。
| 英語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| poach | ポーチ | パートナー側のボールに飛び出して打つこと |
| stacking | スタッキング | 得意なサイドに立つため、2人が同じ側に並んで構える作戦 |
| banger | バンガー | (俗)強打のドライブばかり打つプレーヤー |
| shake and bake | シェイクアンドベイク | (俗)1人が3球目を強打し、パートナーがすぐネットに詰める攻め方 |
| body bag | ボディバッグ | (俗)相手の体を狙って当てるショット。頭や顔は狙わないのがマナー |
| tweener | トゥイーナー | (俗)股の間を通して打つ返球 |
| pickled | ピクルド | (俗)11-0で負けること |
| paddle tap | パドルタップ | 試合後にネット際でパドルを軽く合わせるあいさつ |
パドルと手首から先以外に当たったボールは、当たった側のフォルトです。ただし近距離の強打は危ないので、初心者どうしでは控えましょう。
道具の英語用語(6語)

| 英語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| paddle | パドル | ラケットのこと。英語では racket ではなく paddle と呼ぶのが一般的 |
| edge guard | エッジガード | パドルのふちを保護するテープやカバー |
| grip wrap | グリップラップ | グリップに巻くテープ。上から重ねて巻く薄いものは overgrip |
| indoor ball / outdoor ball | インドアボール/アウトドアボール | 穴が大きいボールは屋内、小さいボールは屋外で使うのが一般的 |
| USA Pickleball Approved | ユーエスエー・ピックルボール・アプルーブド | USA Pickleballの承認パドルにつく表示 |
| DUPR | デューパー | Dynamic Universal Pickleball Rating の略。試合結果から実力を2.000〜8.000で表すレーティング |
試合で使う英語の声かけ

海外の人と一緒にプレーするときに使える英語です。「ドンマイ」は和製英語なので、英語では別の言い方をします。
| 場面 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| アウトを伝える | Out! | アウト。声か手の合図ではっきり伝える |
| プレーを止める | Stop! / Wait! | 止めて/待って。ルールでも止める合図として認められている |
| 点数を確認する | Score? / What's the score? | 今何点?サーブ前なら相手に聞いてよい |
| 自分が取る | Mine! / Got it! | 私が取る |
| パートナーに任せる | Yours! / You! | あなたが取って |
| アウトしそうな球 | Bounce it! / Let it go! | 打たずに見送って(アウトになりそう) |
| 左右を入れ替わる | Switch! | サイドを入れ替わって |
| 相手をほめる | Nice shot! / Good one! | ナイスショット |
| 自分のミス | My bad! / Sorry! | ごめん、私のミス |
| パートナーを励ます | Don't worry! / Close! | 気にしないで/惜しい |
スコアコールの前に準備ができていないときは、パドルや手を頭の上に上げる、ネットに背を向けるのが公式の合図です(6.A.1)。試合の後は「Good game!」と言ってパドルタップをするのが一般的です。
よくある質問(FAQ)
Q. ピックルボールは英語でどう書きますか?
pickleballと1語で書きます。公式ルールブックも、文中では小文字の pickleball です。「ピックルボールをする」は play pickleball と言います。
Q. キッチンは英語の正式な用語ですか?
正式な用語ではなく通称です。正式にはNon-Volley Zone(ノンボレーゾーン)で、略してNVZとも書かれます。2026年版の公式ルールブックの本文には kitchen という言葉は出てきませんが、試合や解説では一般的に使われます。
Q. 「0-0-2」は英語で何と言いますか?
「zero-zero-two」と言います。ダブルスでは「サーブ側の得点、レシーブ側の得点、サーバーの番号」の順に言います。
Q. ディンクとドロップショットの違いは?
どちらもキッチンに落とす柔らかいショットです。一般にディンクはキッチン付近から打つ短いショット、ドロップショットはコートの後ろから落とすショットを指します。
まとめ
- ピックルボールは英語でpickleball(1語・小文字)。ラケットはpaddle
- 「キッチン」は通称で、正式にはNon-Volley Zone。ラインもキッチンの一部
- テニスのlet(レット)はない。やり直しはreplay
- 試合の声かけは「Out!」「Mine!」「Yours!」から使ってみる
まずは「kitchen・dink・side out・fault・0-0-2」の5語を覚えて、体験会や動画で聞こえる英語と結びつけてみましょう。

