「大会要項に『技術等級SP以上』と書いてあるけど、そもそも技術等級って何?」「自分が何級なのか、どこで確認すればいいの?」。全国大会を目指し始めたときや、子どもが大きな大会で勝ったとき、こうした疑問を持つ方は多いはずです。

技術等級は、日本ソフトテニス連盟が認定する競技者としての格付けです。この記事では、連盟の「技術等級制度規程」をもとに、9つの区分、検定会と大会実績による取り方、申請の流れと費用、確認方法、注意したい期限までを整理しました。

まず結論|技術等級のポイント早見表

項目ポイント
認定する団体日本ソフトテニス連盟(都道府県連盟の推薦に基づく)
区分Master・Expert・Specialist(シニア区分あり)と1〜4級の9区分
取り方検定会(1〜4級)または大会実績(Ex・Sp・1〜4級)。Masterは推薦
前提条件日本ソフトテニス連盟への会員登録
申請先都道府県連盟の技術等級担当(日本連盟へ個人で直接申し込むことはできない)
申請期限大会実績による申請は、大会終了後1年以内
費用認定料は4級1,000円、2級3,000円、Specialist7,000円など(日本連盟分+支部分。都道府県で総額が変わる)

特に見落としやすいのが、大会実績の申請期限です。好成績を残しても、申請しなければ等級はつきません。

ソフトテニスの技術等級とは?審判資格との違い

審判台のイラスト。技術等級は審判資格とは別の制度

技術等級は、日本ソフトテニス連盟(JSTA)が定める技術レベルの認定制度です。規程では目的として、愛好者が自分の実力を確かめて技術向上の目標を持てるようにすることや、ソフトテニスの指導体系を確立することなどを挙げています。

実際の場面では、大会の出場条件として使われることが多い資格です。規程の認定基準表には、全日本選手権について「参加資格をSp以上とする」と明記されています。2026年度の大会要項でも、天皇賜杯・皇后賜杯全日本選手権は「技術等級SP以上」、全日本社会人選手権(一般の部)は「技術等級2級以上」が出場条件の一つです。

よく混同されるのが「公認審判員」の資格です。審判資格は審判講習会で取得するもので、技術等級とは別の制度です。上位の大会では両方を求められることが多いため、セットで確認しておきましょう。審判資格の取り方は、記事末の関連記事で解説しています。

技術等級は9区分|一覧と取り方

砂入り人工芝のソフトテニスコートの全景

技術等級は、上から次の9区分です。

区分(略称)取り方主な対象(目安)
Master(Ma)支部の推薦に基づき日本連盟が認定Ex・Sp(シニア含む)保持者で、ソフトテニス界に特に功労のあった45歳以上
Expert(Ex)大会実績のみ全国大会の上位入賞者
Senior Expert(S-Ex)大会実績のみ50歳以上の部の上位入賞者
Specialist(Sp)大会実績のみ全国大会の上位者、都道府県大会の上位者など
Senior Specialist(S-Sp)大会実績のみ50歳以上の部の上位者
1級検定会または大会実績都道府県〜全国レベルの上位者
2級検定会または大会実績都道府県大会で上位に入る選手
3級検定会または大会実績地区予選・中学生大会などの上位者
4級検定会または大会実績都道府県選手権などに出場した選手

大会要項でよく見る「SP」は、Specialistの略です(規程の表記は「Sp」)。このほか、45歳以上の功労者を対象とする「名誉指導員」という指導資格もありますが、技術等級とは別枠です。

技術等級の取り方は2通り

体育館でラケットを振るプレーヤーの足元。検定会では実技で評価される

技術等級を取るには、日本ソフトテニス連盟への会員登録が必須です(規程第3条)。そのうえで、次の2つの方法があります。なお、Masterだけは試験や成績ではなく、都道府県連盟の推薦で認定されます。

検定会で取る(1〜4級)

検定会は、都道府県連盟(規程上の「支部」)が随時開催します。検定員がシュートやサービスなどの技術を採点し、合計点が基準点に達すると認定の対象になります。規程に定められた種目と基準点は次のとおりです。

等級必修種目選択種目満点基準点
1級シュート・レシーブ・サービス・検定員主観ロビング・トップ・ボレー・スマッシュから2種目70点50点
2級1級と同じ1級と同じ70点40点
3級シュート・レシーブ・サービス・検定員主観ロビング・ボレーから1種目50点30点
4級シュート・レシーブ・サービス・検定員主観なし40点20点

配点は各種目10点で、「検定員主観」だけは1・2級が20点、3・4級が10点です。1級と2級は同じ種目・同じ満点で、違いは基準点(1級50点・2級40点)だけです。

検定は「1〜2級」と「3〜4級」に分けて行われます。ただし、実際にどの等級の検定会を開くかは都道府県によって違います。たとえば兵庫県の検定会は2級・3級が対象で、申し込みは検定会の2週間前まで(会員登録システムの「支部大会申込管理」から申し込む方式)です。日程や対象は、所属する都道府県連盟のホームページで確認しましょう。

大会実績で取る(Ex・Sp・1〜4級)

公式大会で一定の成績を残すと、その実績で等級を申請できます。ExpertとSpecialistは、大会実績でしか取れません。

主な大会の認定基準を抜粋すると、次のとおりです(数字は「ベスト◯以内」)。

大会ExSp1級2級3級4級
全日本社会人選手権(一般)1632−−−−
都道府県選手権(一般)−4832−出場
全日本学生選手権8163264−−
全日本高校選手権(インターハイ)41632−−−
都道府県高校選手権−243264出場
全国中学校大会−481632−
都道府県中学校選手権−−248出場

たとえばインターハイでベスト16に入ればSp、全中でベスト8に入れば1級の基準に届きます。4級は、都道府県選手権などに出場するだけで対象になります。

表は一般・学生の部の抜粋です。規程には35歳・45歳の部、50歳以上のシニアの部、シングルス大会、小学生大会、JOC杯などの基準も別に定められています。年齢別の部は、同じ大会でも基準が異なる点に注意しましょう。

出場数で基準が変わる点に注意

大会実績の基準は、大会の出場ペア(選手)数によって厳しくなります。規程のルールは次のとおりです。

  • 出場数が、表の一番右の数字の2倍以上なら、基準どおり適用
  • 等倍以上2倍未満なら、すべての基準を1/2にする
  • 等倍未満なら、すべての基準を1/4にする
  • 出場15ペア(名)以内の大会は、4級以外は適用しない(4級は出場数に関係なく認定できる)

一般男女の都道府県選手権で見ると、次のようになります。

出場ペア数Sp1級2級
64以上ベスト4ベスト8ベスト32
32〜632位ベスト4ベスト16
16〜31優勝2位ベスト8
15以下−−−

出場数が少ない県や種目では、同じ「ベスト8」でも取れる等級が下がります。なお、都道府県が指定した全日本選手権の予選会(兼ねる大会を含む)では、出場枠内に入った選手に、出場数に関係なくSpが認定される特例があります。ただし、その大会にSp以上の選手が出場枠数以上参加していることが条件です。

自分の成績で何級になるかは、日本ソフトテニス連盟が公開している「技術等級検索システム」(Excelファイル)で確認できます。参加大会と成績を入力すると、等級と認定料が表示されます。2025年4月1日以降の大会用と、それより前の大会用の2種類があるため、成績を残した大会の時期に合わせて選びましょう。

技術等級の申請方法と費用

申請の流れ4ステップ

申請の細かな手順は都道府県で違いますが、大まかな流れは共通です。

  1. 会員登録を確認する:認定する年度に、日本ソフトテニス連盟の会員登録が済んでいることが条件です
  2. 等級と認定料を調べる:技術等級検索システムや都道府県連盟の認定基準表で確認します
  3. 申請書を出し、認定料を払う:都道府県連盟の様式で、県連盟の事務局や技術等級担当へ申請します。日本連盟は個人からの直接の申し込みを受け付けていません。提出方法も県ごとに違い、たとえば愛知県では、学連登録者は学連の様式で学連窓口へ送ります
  4. 認定を受ける:日本連盟が認定し、技術等級認定登録者名簿に登録。「認定証」や「認定バッジ」などが交付されます

大会実績による申請は、大会終了後1年以内と規程で決まっています。卒業や引退のタイミングで申請を忘れやすいので、成績が出たらすぐに手続きしましょう。また、認定後に登録事項が変わったときは、所属する都道府県連盟へ「登録事項変更届」を出すことも規程で定められています。

認定料の目安

日本ソフトテニス連盟が定める認定料は、次のとおりです。

等級日本連盟支部合計
Master21,000円11,000円32,000円
Expert/Senior Expert5,500円4,500円10,000円
Specialist/Senior Specialist3,500円3,500円7,000円
1級2,000円2,000円4,000円
2級1,500円1,500円3,000円
3級1,000円1,000円2,000円
4級500円500円1,000円

実際に払う総額は、都道府県によって変わることがあります。たとえば愛知県(2026年4月改定)では、大会実績による2級の取得費用を4,000円、Specialistを8,000円としています。検定会の場合は、認定料とは別に受験料がかかります(例:兵庫県は2,000円)。

技術等級の確認方法

自分の等級を確かめる方法は、主に次の3つです。

  • 認定証を見る:認定時に交付される認定証で確認できます
  • 所属団体の管理者に聞く:日本ソフトテニス連盟の会員登録システムには、審判・技術等級の情報が組み込まれており、会員一覧で資格状況を確認できます。登録作業は団体の管理者が行うため、まずはチームやクラブの登録担当者に相談しましょう
  • 都道府県連盟に問い合わせる:認定の手続きや記録は、都道府県連盟の技術等級担当が扱っています

なお、平成21年度以降に認定された人の認定番号は、会員登録番号と同じです。大会申込書に技術等級を書くときも、この番号を記入します。一方、平成20年度以前に取得した人は旧認定番号を使います。古い認定は会員登録システムに表示されない場合もあるため、心当たりのある方は都道府県連盟に確認すると安心です。

技術等級に有効期限はある?

日本ソフトテニス連盟の技術等級制度規程を確認したところ、取得した等級そのものの有効期限や更新についての定めは見当たりませんでした(2026年10月時点)。会員登録システムでも、有効期限が表示されるのは公認審判員資格のほうです。

ただし、期限に関わる注意点が2つあります。

  • 申請期限:大会実績による申請は、大会終了後1年以内
  • 会員登録:認定手続きには、その年度の会員登録が必要。大会に出るときも、等級とは別に当年度の会員登録を求められるのが一般的です

また、認定基準は改定されることがあります。直近では2025年4月1日以降に開催された大会から、新しい基準が適用されています。2025年3月31日までの大会実績で申請する場合は、旧基準が使われます。

よくある質問(FAQ)

Q1. ソフトテニスの技術等級とは何ですか?

日本ソフトテニス連盟が認定する、競技者の技術レベルの格付けです。Master・Expert・Specialist(シニア区分あり)と1〜4級の9区分があり、上位大会の出場条件として使われます。

Q2. 技術等級はいくつレベルがありますか?

9区分です。上からMaster、Expert、Senior Expert、Specialist、Senior Specialist、1級、2級、3級、4級です。シニア区分は50歳以上の部に適用されます。

Q3. 中学生でも技術等級は取れますか?

取れます。会員登録をしていれば、中学生の大会実績でも申請できます。たとえば全国中学校大会でベスト4ならSp、都道府県中学校選手権に出場すれば4級の対象です(Sp〜3級は出場数による調整あり)。

Q4. 技術等級に有効期限はありますか?

規程には、取得した等級の有効期限や更新の定めは見当たりません。ただし、大会実績による申請は大会終了後1年以内です。期限を過ぎると、その成績では申請できなくなります。

Q5. 技術等級はどうやって申請しますか?

所属する都道府県連盟の様式で申請書を出し、認定料を払います。日本連盟へ個人で直接申し込むことはできません。手順や提出先は都道府県で違うため、連盟のホームページで確認するか、所属団体の登録担当者に相談しましょう。

まとめ

  • 技術等級は、日本ソフトテニス連盟が認定する競技者の格付けで、9区分がある
  • 取り方は検定会(1〜4級)と大会実績(Ex・Sp・1〜4級)の2通り。ExとSpは大会実績のみ、Masterは推薦
  • 大会実績の基準は、出場ペア数によって厳しくなる
  • 申請には会員登録が必須で、窓口は都道府県連盟。大会実績による申請は大会終了後1年以内
  • 認定料は4級1,000円、2級3,000円、Specialist7,000円などが基本。都道府県で総額が変わることがある

まずは、自分の大会成績を「技術等級検索システム」に入れて、取れる等級を確かめてみましょう。そのうえで、所属する都道府県連盟の申請方法を確認すれば、次の大会に向けた準備が整います。

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